1988 Fiscal Year Annual Research Report
高純度ガリウム抽出のためのGaーβーアルミナの作成
Project/Area Number |
63850144
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
田巻 繁 新潟大学, 理学部, 教授 (80018259)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
曽我 幸三 日本特殊陶業, 研究部, 研究員
飯島 繁 日本特殊陶業, 研究部, 主査補
原田 修治 新潟大学, 工学部, 助教授 (80134956)
武田 信一 九州大学, 教養部, 助教授 (10111733)
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Keywords | Gaーβーアルミナ / Naーβーアルミナ / クーロン滴定 / βアルミナにおけるイオン交換 |
Research Abstract |
今年度は超イオン導電体の一つであるNaーβーアルミナのNaイオンを如何なる条件でGaと置換するかをしらべることに重点をおいた。このためNaーβーアルミナ中のNaイオンの輸送効果に関連して、Inを用いたNa|βーアルミナ|Inなる電池を作成した。これによりNaイオンが100℃以上では輸送可能であることを確認した。一方、Naーβーアルミナのイオン交換およびイオン輸送に際して焼結体のNaーβアルミナに微少なクラックが入らぬよう、焼結に多くの工夫が加えられ、熱的だけでなく力学的に丈夫な焼結体を作成した。 一方、置換のためGaの化合物の選定に試行錯誤が遂行された。まず、一価ガリウムイオンを有するGaCl_2の諸性質がしらべられた。この物質は極めて吸湿性が強く、粉末状では使用できず加圧成型が必要であった。また、この物質の電気的性質をしらべたところ、固体では通常のイオン伝導度をもつにも拘らず、融点以上では分子性化合物に変化するようでイオン伝導度が急激に低下する。 以上のことからGaCl_2が固体状態で且つNaーβーアルミナのNaイオン輸送が可能となる温度範囲として150〜190℃であることが判明した。現在この条件でGaーβーアルミナを作成している。NaからGaに置換されるとβアルミナがグリーンに変色することが確認されている。しかし、完全にGaに置換するためには長時間のクーロン滴定が必要で、目下進行中である。
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Research Products
(1 results)