1989 Fiscal Year Annual Research Report
有機窒素化合物の新規触媒的酸化反応の開発と有機合成への応用
Project/Area Number |
63850178
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
村橋 俊一 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (60029436)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
乾 至良 三菱油化, 研究員
今田 泰嗣 大阪大学, 基礎工学部, 助手 (60183191)
直田 健 大阪大学, 基礎工学部, 助手 (20164113)
細川 隆弘 大阪大学, 基礎工学部, 助教授 (90029520)
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Keywords | キノリン / タングステン酸ナトリウム / 過酸化水素 / ヒドロキサム酸 / 光学活性スルホキシド / ニトロン |
Research Abstract |
化石資源を化学資源として有効に利用するには、それらに含まれている有機窒素化合物の効果的な化学的変換法の開発が必要である。こうした視点と、酵素機能を金属触媒でシュミレ-トする視点から、アミン系化合物の触媒的酸化反応の開発研究に取り組み、本年度は以下のような成果を得た。 1.石炭、オイルシェ-ル等に含まれるタ-ル塩基成分であるキノリンから生理活性物質への変換について、前年度に引き続き検討した。キノリンの選択的水素添加によって得られるテトラヒドロキノリン1は、タングステン酸ナトリウムを触媒とし、過酸化水素で酸化するとヒドロキサム酸が得られる。この酸化反応の一般性は高いが、電子吸引性置換基(R=Cl ,Br,CNなど)を持つ化合物では反応性が低下することが判った。これらのヒドロキサム酸は薬理活性を示し生理活性物質として重要なラクタム等に導ける。 2.ニトロンと求核剤との反応を不斉反応に展開し、光学活性含窒素化合物を合成する方法について検討した。求核剤とし光学活性スルホキシドを用いた反応では、下式に示すように高いジアステレオ選択性で光学活性ヒドロキシルアミンが得られることを見出した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] S-I.Murahashi: "Rhodium Catalyzed Hydrogenation of Quinolines and Isoquinolines under Water-Gas Shift Conditions" Bull.Chem.Soc.Japan. 62. 2968-2976 (1989)
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[Publications] S-I.Murahashi: "Flavin-Catalyzed Oxidation of Amines and Sulfur Compounds with Hydrogen Peroxide" J.Am.Chem.Soc.,. 111. 5002-5003 (1989)
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[Publications] S-I.Murahashi: "Tungstate Catalyzed Oxidation of Tetrahydroquinolines with Hydrogen Peroxide:Novel Method for Synthesis of cyclic Hydroxamic acid" J.Org.Chem.55. (1990)