1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63860009
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Research Institution | Akita Prefectural College of Agriculture |
Principal Investigator |
佐藤 敦 秋田県立農業短期大学, 農学科, 教授 (90073965)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 正 秋田県立農業短期大学, 農学科, 講師 (80132009)
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Keywords | 重粘土 / 土壌構造 / Ca型有機無機複合体 / Fe型有機無機複合体 / Al型有機無機複合体 / pF水分特性 / 耐水性団粒 |
Research Abstract |
S63年度は八郎潟低湿重粘土に錯体塩(金属)の異なる有機無機複合体を施用した場合の土壌構造の安定性に及ぼす影響について検討した。 〔試験方法〕Ca(炭カル)、Fe(キレート鉄)、Al(ヒドロキシルAl)を堆肥の5%、10%、および15%相当量添加した有機無機複合体を、それぞれ土壌(当重粘上の下層土)の10%相当量混合し、畑状態(pot)で5ケ月間熟成後、実験に供した。参考として原土区および堆肥、Ca、Fe、Alの単独施用区(10%)を設けた。 〔主な成果〕1.液性限界および塑性指数は原土区あるいは堆肥単独区に比べCa、FeおよびAl添加量の多い(10%以上)有機無機複合体施用区で改善される傾向がみられた。しかし、その改善効果は比較的小さく、有機無機複合体の施用が当重粘土のコンシステンシー状態に及ぼす影響は小さいものと考えられた。 2.土壌構造安定度指標(SI)は原土区0.64、堆肥単独区0.53に対し、Ca型区0.59〜0.60、Fe型区0.61〜0.66、Al型区0.67〜0.77で、Al型複合体の施用で当重粘土の土壌構造の安定性が増大するのが認められた。 3.pF水分特性は原土区あるいは堆肥単独区に比べ、有機無機複合体施用区ではいずれもPF1.8以下の粗孔隙分布量が大巾に増大し、Al15%添加区を除いて、pF1.8〜3.8の毛管孔隙分布量の著しい低下がみられた。 4.耐水性団粒の団粒化度(0.25mm以上)は、原土区65%、堆肥単独区74%に対してCa型区は50%台、Fe型区は60%前後、Al型区は70%前後で原土区に比べ堆肥単独区、Al型区で団粒化度が高まるのが認められた。 これらのことから、当重粘土における土壌構造の安定性とそれに伴う物理性の改善は原土区および堆肥単独に比べ有機無機複合体区、特にAl型複合体の施用区で効果的であることがわかった。
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Research Products
(1 results)