1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63860011
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
目黒 煕 東北大学, 農学部, 教授 (30005590)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 裕明 (株)東ソー, 主任研究員
赤坂 和昭 東北大学, 農学部, 助手 (10201881)
西田 芳弘 東北大学, 農学部, 助手 (80183896)
大類 洋 東北大学, 農学部, 助教授 (20100050)
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Keywords | diphenylー1-pyrenylphosphine / high performance liquid chromatography / hydroperoxide / triacyl glycerol / fluorometry |
Research Abstract |
脂質の過酸化による最初に生成するヒドロペルオキシド(HPO)と高選択的に反応する蛍光試薬DPPPを検出反応に用いたトリアシルグリセロ-ル(TG)ーHPOのHPLCポストカラム法による分析システムの設計とその改良を行った。試料として標準TG、及び植物油より調製したHPOを用い、種々の検討を行い、以下の事について明らかとした。 i)逆相系ODSカラムを用いた場合、TGーHPOは構成脂肪酸の二重結合数及び炭素数により分離することが明らかとなり、本システムのTGーHPOの分子種分析への応用が期待できた。 ii)シリカゲルにフェニル基を結合させたカラムを用いた場合、TGーHPOはヒドロペルオキシド数に基づいて分離し、構成脂肪酸の二重結合及び炭素数の影響はほとんど受けず、TGーモノHPOは、いずれの場合も1本のピ-クとして検出された。 本システムによりTGーモノHPOは、いずれの試料を用いた場合でも2〜300pmolの範囲で検量線は良好な直線となり、ピ-ク面積の再現性も良好であった。更に、食用油、及びバタ-等の一部食品試料へのTGーモノHPOの添加回収実験の結果、高い回収率を得ることができ、これら食品への応用も可能であった。 実際の食用油、及び食品試料への応用に際し、TGーモノHPOだけでなく、総ピ-ク面積を測定することにより、総過酸化脂質量を求めることが可能であった。この値は、液相法により求めた値と非常に良好な相関性を示した。 以上の様に、本年度の研究によりTGーHPOの分析システムを確立することができた。
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Research Products
(1 results)