1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63860030
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
長堀 金造 岡山大学, 農学部, 教授 (30032973)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武内 俊昭 応用地質(株), 地盤工学研究所, 所長
足立 忠司 岡山大学, 農学部, 教授 (20012007)
天谷 孝夫 岡山大学, 農学部, 助教授 (80033265)
三野 徹 岡山大学, 農学部, 教授 (10026453)
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Keywords | 電気比抵抗 / 土層調査 / 土壌調査 / ボ-リング / 粒度 / 含水比 / 間隙率 |
Research Abstract |
1.水平方向の土壌調査について:水平方向の調査は、中海干拓地彦名工区をモデルに選び現地測定を実施した。延長600mの測線を2ヵ所設定し、測定深度を5mとして大地の電気比抵抗を測定するとともに、土壌サンプルを採取した。それらの調査結果から、土壌の物理性を表わす最も基礎的な指標である。粒度、土壌水分、間隙率の水平方向の変化情報が電気比抵抗測定からうまく検出でき、また数メ-トル程度の比較的浅い部分の土壌の状況も把握できることが確認できた。 2.垂直方向の土層調査について:垂直方向の調査は、千葉県北総東部に広がる関東ロ-ム層対象に、深度10mを目標に現地測定を実施した。各種の電極配置、比抵抗解析法を適用した。その結果、表面から数メ-トル程度の深さにある、表土層、ロ-ム層凝灰質ロ-ム層、砂層の存在を明確に確認することができた。すでに実施されているボ-リング調査結果ともよい対応が得られた。 3.採取土壌、ボ-リングコサンプルによる室内実験:本年度は実験装置の組立と予備実験を中心に研究を進めたために、本格的実験は次年度に持ち越した。しかしながら、予備実験の結果からいくつかの興味ある現象が観察され、土壌・土層調査法への新しい応用が期待できることがわかり、次年度の課題とした。 4.今後の展開:基礎的な実験は一応終わり次年度以降、実用に向けた具体的なシステムの組立が必要となる。なお、この方法では土壌の相対的分布状況の把握はきわめて容易であるが、絶対的な調査法としては、他にボ-リングや直接採土法を組み合わせた方法が必要と思われる。また、電気比抵抗測定への自然電位の影響、あるいは自然電位情報の利用など、土壌・土層の電気化学的観点からの基礎研究を併せて進める必要があるといえる。
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