1989 Fiscal Year Annual Research Report
非通常病原体(スクレイピ-病原体)感染症の診断法の開発
Project/Area Number |
63860040
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Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
品川 森一 帯広畜産大学, 畜産学部, 教授 (00001537)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
百渓 英一 農林水産省, 家畜衛生試験場・北海道支場, 主任 研究員
太田 千佳子 帯広畜産大学, 畜産学部, 助手 (10176894)
石黒 直隆 帯広畜産大学, 畜産学部, 助教授 (00109521)
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Keywords | 非通常病原体 / スクレイピ- / 診断法 / 発症前 / SAF蛋白 |
Research Abstract |
1.リンパ節からの試料調整法の確立:食塩処理を行なったサルコシ-ル出物を遠心する条件およびプロテア-ゼ(PK)量を検討し、遠心条件を60,000gに、PK量を16μg/0.1g組織量に変え、再現性よく、特異的にSAF蛋白が検出できる条件を見いだした。即ち、SAF蛋白をマウス臓器から検出するDoietal(1988)の方法を上記の部分だけ変更することによってヒツジに応用することが出来た。 2.本方法によるヒツジSAF蛋白の検出:スクレイピ-と診断あるいわ疑われたもの、と畜場で処理されたもの、および本学において他の研究の目的で解体されたものの、中枢神経、脾臓およびリンパ節(個体によって3臓器全てわ揃っていない)からSAF蛋白の検出を行なった。臨床的および病理組織学的にスクレイピ-と診断された5頭はすべてSAF蛋白が検出された。臨床的にスクレイピ-が疑われたが組織学的に否定された1頭からは検出できなかった。と畜場から得た36頭からも検出できなかった。帯広近郊の農家で飼育されていて本学に分与され、別の研究目的で解体された2頭(5月および3年4月例)の脾臓およびリンパ節からSAF蛋白が検出された。この2例は確認のためにマウスに接種し観察している。 3.実験感染ヒツジ:本年度は6頭に感染させ、5カ月目にリンパ節のバイオプシ-を実施した。7、8、9、11カ月目にそれぞれ2頭ずつ殺処分し採材する予定。昨年度接種したヒツジを17および19カ月に各2頭ずつ採材のために処分した。 4.ヒツジSAF蛋白の遺伝子のクロ-ニング:CDNAクロ-ニングが遅れているので、染色体遺伝子のクロ-ニングを実施し、塩基配列を部分的に決定している。
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Research Products
(1 results)