1989 Fiscal Year Annual Research Report
家庭血圧測定装置・24時間自動血圧測定装置の地域社会レベルにおける実用性の検討
Project/Area Number |
63870025
|
Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
池田 正之 京都大学, 医学部, 教授 (00025579)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 潤 東北大学, 医学部, 助手 (40133946)
中塚 晴夫 東北大学, 医学部, 助手 (70164225)
|
Keywords | 家庭血圧 / 24時間自動血圧測定 / 高血圧 |
Research Abstract |
昭和64年11月には内川目小学校および大迫中学校において、年少者における自動測定と聴診測定の一致の程度を検討する目的で両法による血圧測定を行った。因みに内川目小学校に通学する小学生のほとんどは内川目地区の学童であり、大迫中学校には内川目地区を含む大迫町全域の生徒が通学している。測定は昼間に医師が小・中学校を訪問し、機械を用いた自動測定と聴診法による測定とを同一個人について連続して行った。従ってこの場合の聴診測定値は従来法によるいわゆる随時血圧測定値であるが、自動測定値は家庭血圧値ではない。自動測定値を男女間で比較したところが、6才時点で女子が男子に比してやや高値を示すほかは著差を認めなかった。男子、女子ともに6〜14才にわたって年令の上昇とともに最高・最低血圧ともにいずれも漸増する傾向が認められた。特に注目されるのは男子8〜11才にわたって変化が平滑でないことで、これは被検者数が。十分でないことの他に、高年令層では小児用のカフを用いるべき増合の選択が必ずしも適切でなかったためと思われる。さらに自動測定値と聴診法による測定値を比較すると、12〜14才では男女ともに両法の測定値は相互に一致するが、男女ともに低年令層ほど自動測定値は聴診測定値に比して最高血圧はより高値を、最低血圧はより低値を与える点が注目された。
|