1988 Fiscal Year Annual Research Report
燐酸化チロシンに対する特異的モノクローナル抗体の開発と量産化ー腫瘍の診断ならびに情報伝達機構の解明のためにー
Project/Area Number |
63870030
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
春日 雅人 東京大学, 医学部(病), 助手 (50161047)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浜沖 勝 ヤマサ醤油, 研究開発部, 主任
吉村 昌治 メクト株式会社, 中央研究所, 第2プロジェクト長
森 茂郎 東京大学, 医科学研究所, 教授 (30010424)
高久 史磨 東京大学, 医学部, 教授 (40048955)
泉 哲郎 東京大学, 医学部(病), 医員
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Keywords | 燐酸化チロシン / モノクロナル抗体 |
Research Abstract |
燐酸化チロシンに対するより良い抗体を作製するために、N-bromoacetyl-o-phosphotyramine、4ーbromoacetylamino benzylphosphonic adid,N-bromoacetyl-p-arsanilic acid、P-azobenzyl phosphonateの4種類を化学的に生合成し、KLHに結合して家兎に免疫した。家兎より採血しIgG分画のみとした後、それぞれの化合物が結合したアフィニティカラムで特異的な抗体のみを得た。この純化した抗体について、その特異性、力価について検討した。培養肝癌細胞(H35)をインスリン処理後、SDS-PAGEで解析しその蛋白をニトロセルロース紙に移し上記の抗体を用いたイムノブロッティング法にて検討した。その結果、いずれの抗原を用いた燐酸化チロシン抗体でも検出される蛋白が存在し、特異性は保たれていることが明らかとなった。しかしながらその力価の強さならびに検出されるバンドは、phosphotyramin、arsanilic acidを抗原とした抗体で最も強くまた多く検出された。次にphosphonic acidを抗原とした抗体で検出された。p-azobenzyl phospnonateを抗原とした抗体は、力価も弱くインスリン依存性にチロシン燐酸化される蛋白を検出し得なかった。今後は、phosphotyramineあるいはarsanilic acidを抗原として、燐酸化チロシンに対するモノクロナル抗体の作製を試みることとする。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Tashiro-Hashimoto,Y.;Tobe,K.;Koshio,O.;Izumi,T.;Takaku,F.;Akanuma,Y.;Kasuga,M.: J.Biol.Chem.(1989)
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[Publications] Takayama-Hasumi,S.;Tobe,K.;Momomura,K.;Koshio,O.;Tashiro-Hashimoto,Y.;Akanuma,Y.;Hirata,Y.;Takaku,F.;Kasuga,M.: J.Clin.Endocrinal.Metab.(1989)
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[Publications] Momomura,K.;Tobe,K.;Seyama,Y.;Takaku,F.;Kasuga,M.: Biochem.Biophys.Res.Commun.155. 1181-1186 (1988)