1989 Fiscal Year Annual Research Report
新型圧電素子によるポ-タブル式体外結石破砕システムの開発
Project/Area Number |
63870065
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Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
桑原 正明 東北大学, 医学部, 助教授 (50006780)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡崎 清 東芝医療技術研究所, 主査
相田 聡 東芝総合研究所, 研究員
伊勢 秀雄 東北大学, 医学部, 講師 (10150260)
吉川 和行 東北大学, 医学部, 助手 (10133977)
高山 和喜 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (40006193)
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Keywords | 衝撃波 / 圧電素子 / 体外結石破砕 / 臨床応用 / 動物実験 / 結石治療 |
Research Abstract |
当該年度の研究による研究成果は以下の通りである。 新型圧電素子による体外結石破砕システムの開発にあたり、基礎実験および動物実券を行い、その結果、臨床応用に問題がないと判断されたのでプロトタイプ機を製作して臨床試験治療を行なった。臨床試験結果では器機の実用化に十分に見通しがもてる良好な結果を得ることができた。 1)IN VITROにおける基礎実験:i)新型ピエゾ素子を開発に際しまず単一ピエゾ素子について検討し、最終的には24-piece elementによるgeneratorを製作した。ii)衝撃波のフォ-カス部における挙動を水力学的性質およびキャビテ-ション気泡について検討し、気泡が確実に発生していることを明らかにした。iii)集束衝撃波による腎結石の破砕性を定量的に検討し、その際に結石に出入する衝撃波をホログラフィ-干渉計によって観察し、結石の音響インピ-ダンスとその破砕性の関係について報告した。iv)プロトタイ機を用いて衝撃波の照射条件とヒト結石の破砕状態について検討し、照射頻度は少ないほうが結石は能率的に破砕されることを明らかにした。 2)動物実験:i)ヒト結石を手術的に犬腎内に挿入した結石犬で実験をおこない、結石破砕と腎組織損傷について検討した。衝撃波が腎実質にtargetingした場合には腎内に血腫が形成された。この血腫形成機序について光学顕微鏡レベルの観察では脈管系の損傷が主体であることを明らかにした。 ii)超音波診断装置による観察では衝撃波焦点部にhyperechoic regionが観察されることを示し、腎損傷との関連性について検討を加えた。 3)臨床応用における検討:プロトタイプ機による臨床試験治療について現時点でなお進行中であるが、同機の特徴と治療の実際についてその概要を発表した。本機の治療様式はover-headアプリケタ-を使用したtublessタイプとしたが、その長所は十分に発揮されたと考えられた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Kuwahara,M.et al.: "Hyperechoic region induced by focused shock waves:Possibility of acoustic cavitation bubbles" J.Lithotripsy and Stone Disease. 1. 282-288 (1987)
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[Publications] 桑原正明ら: "体外結石破砕におけるキャビテ-ションの研究:生体内気泡発生の可能性" 医用電子と生体工学. 27. 294 (1989)
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[Publications] 相田聡ら: "大型ピエゾ素子による体外衝撃波結石破砕ーアプリケ-タ型実験装置の開発" 医用電子と生体工学. 27. 295 (1989)
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[Publications] Okazaki,K.et al.: "Fundamental study in extracorporeal shock wave lithotripsy using piezoceramics" Jpn.J.Applied phyoics. 28. 143-145 (1989)
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[Publications] 桑原正明ら: "体外衝撃波の実験と臨床的な諸問題" 第1回バイエンジニアリングシンポジウム論文集. 1. 81-82 (1990)
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[Publications] 相田聡ら: "大型ピエゾ素子による体外衝撃波結石破砕" 第1回バイエンジニアリングシンポジウム論文集. 1. 87-89 (1990)