1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63870068
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
海野 徳二 旭川医科大学, 医学部, 教授 (80073732)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平野 道之 日本光電工業株式会社, 生体計測事業部, 技術部長
内藤 義弘 旭川医科大学, 医学部, 助手 (00125402)
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Keywords | 鼻腔通気度 / 圧・流量曲線 / パーセント表示 / 鼻腔抵抗値 / アレルギー鼻誘発反応 |
Research Abstract |
本研究の目的は、複雑な鼻腔通気度の表現法を簡単にし、実地臨床面でも容易に使用され、しかも、研究目的のための正確性を保持した機種を作成することにある。鼻呼吸時の左・流量曲線に相似性があることに着眼し、曲線相互を多数点で比較し、その平均値をパーセントで表示する方法に成功した。市販のパーソナルコンピュータと鼻腔通気度計を接続し、2.5Pa毎にサンプリングを行い、対応する各点での値を除して商を求め、全体の算術平均と標準偏差を計算した。原点附近では、呼気から吸気、吸気から呼気へと移行するために加速度が大きくなり、センサーやトランスジューサーに起因する誤差を拾いやすい。この部分を除くと商は殆んど一定して来て、標準偏差は極めて小さい値となった。すなわち、鼻随抵抗値は基準点の選び方によって同一人でも変化するが、同一基準点での相互比較ではあまり差はなく、平均値を用いることにより、更に明瞭、簡潔、正確に表現し得ることが明らかになった。正常値測定ばかりではなく、アレルギー鼻誘発反応、運動負荷、体位変換、血管収縮剤塗布などにも応用して、表現方法の正当性を確認し、ヨーロッパ鼻科学会、日本鼻科学会で発表した。 パーソナルコンピュータとの連動では計測器も大きくなり、キーの操作にも熟練を要する。現存の鼻腔通気度計にはコンピュータが内蔵されている。これを利用してパーセント表示をさせる方法を開発中である。標準となる圧・流量曲線を記憶させておき、被検者の曲線と比較し、上記の方法に従って除計算、平均計算をさせることは可能であるが、メモリー容量の関係上、測定データをすべて記憶させ相互比較が出きる段階には至っていない。メモリーカードの併用などによって、この機能を向上させることが出きれば性能も良くなり、多目的に使用可能な機種となるので、この可能性を検討中であり、継続して試作器作製中である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Unno,T.: Rhinology. 26 Suppl.1. 94-94 (1988)
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[Publications] Naitoh,Y.: Rhinology. 26 Suppl.1. 25-25 (1988)
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[Publications] 今田正信: 日本鼻科学会誌. 27. 123-123 (1988)
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[Publications] 内藤義弘: 日本耳鼻咽喉科学会会報.