1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63870077
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
手島 貞一 東北大学, 歯学部・口腔外科学第二講座, 教授 (50005089)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鴫原 隆 東北大学, 歯学部附属病院, 助手 (30206073)
山口 泰 東北大学, 歯学部附属病院, 講師 (80124634)
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Keywords | 骨形成因子 / アテロコラーゲン / 骨膜 / 骨芽細胞 / 軟骨芽細胞 / 分化誘導 |
Research Abstract |
(1)当初の研究計画では、骨形成能を有する種々のサイトカインを、骨伝導能を有するマテリアルに化学的・物理的に結合させた型の人工骨を作製する予定であった。その後、研究過程で、骨形成因子と酸性アテロコラーゲン溶液を混合したゾルを、注射針で傍骨膜に注入すると、骨膜下に極めて、旺盛な骨形成が見出された。骨形成因子によって、誘導される異所性の骨は、骨膜を有していない為、最後には吸収されるのに対して、本法で誘導した同所性の骨は、7週の時点でも、その形態を保っていた。骨形成因子傍骨膜注入法は、骨膜さえ存在すれば、非観血的に、骨量の増大が計れ、将来的には、自家骨移植にとって変りうる治療法となると考えている。 (2)同方法をラット骨膜に注入し、径時的変化を観察した所、骨膜の間葉系細胞は、直接、骨芽細胞に分化した。これは、骨形成因子の生物学的作用は、軟骨を誘導した後、軟骨内骨化によって骨を誘導するという、従来の定説とは、全く異なるものであった。現在、この内容について、投稿予定である。 (3)(2)と同様の実験を、脳下垂体切除ラットで試みた所、軟骨が誘導されることを見出した。軟骨細胞に分化するか、骨芽細胞に分化するか、については、1961年Bassetのin vitroの実験から、O_2分圧が重視されてきたが本実験は、全身性の因子も関与することを示唆しており、今後、発表予定である。
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Research Products
(2 results)