1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63870093
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Research Institution | University of Shizuoka School of Pharmaceutical Sciences |
Principal Investigator |
矢内原 昇 静岡県立大学, 薬学部, 教授 (80046250)
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Keywords | 脳腸ホルモン / LH-RH前駆体 / パチチド化学合成 / 特異抗体作製法 / region-specific抗体 / 抗原 / 親水領域 / 単クロ-ン抗体 |
Research Abstract |
1)脳腸ホルモンおよびその前駆体関連ペプチドの化学合成:ガラニン、グルカゴン様ペプチド(GLP-I)、バロシン、モルモットVIP,ヘロデルミン、ニュ-ロペプチドY(NPY)の化学合成、ならびに前駆体関連ペプチドとして、LH-RH前駆体に含まれるゴナドトロピン関連ペプチド(GAP)の化学合成をペプチド自動合成機を用い行い、高純度の目的とするペプチドを得た。同時にregion-specific抗体の作製を目ざし、上記ペプチドに関連するペプチド断片をそれぞれ計画的に化学合成したが、その合成も自動ペプチド合成機により行い、粗生成物は逆相HPLCにより精製し、確実に純度を証明したペプチドのみを免疫抗原として用いた。 2)特異抗体作製法:脳腸ホルモンおよびそれらの前駆体について、各種動物由来のホルモンまたは前駆体の提出一次構造に基づき、親水性領域および二次構造を解析し、さらに各種動物由来のホルモンにおけるアミノ酸残基の置換領域を考え合せ、特に置換部位を含む親水領域および共通の配列からなる領域に相当する約15〜20アミノ酸残基の合成ペプチドを抗原とする本研究法は、region-specific抗体の作製法として、きわめて有用かつ有効であることを実証した。すなわち、1)ガラニンN端特異単クロ-ン抗体を作製することに成功し、構造類似のタキキニン類とその産生ニュ-ロンを区別することができた。 2)GLP-I(7-22)を抗原とすることにより、GLP-1関連ペプチドのすべてを認識する抗体を作製することができた。 3)NPYN端フラグメントを抗原として用い、類似ペプチドと交差反応しない特異抗体を初めて作製した。 4)GAP特異抗体の作製によりLHRH前駆体産生ニュ-ロンを確実に証明することに成功した。 5)各種動物に特異的なVIP属特異抗体の作製法を確立した。 6)EGF特異抗体を作製し、本法の応用性を明確にした。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Noboru Yanaihara,et al.: "Recent advances in brain-gut hormones" Arch.Histol.Cytol.52(Suppl.). 49-54 (1989)
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[Publications] Tao Zhang,et al.: "Rat gonadotropin-releasing hormone-associated peptide(GAP):Biochemical and immunochemical characterization" Biomed.Res.10. 447-452 (1989)
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[Publications] Akio Ito,et al: "A sensitive immunoradiometric assay for human adrenocorticotropic hormone" Biomed.Res.10. 491-497 (1989)
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[Publications] 鈴木睦昭,ほか: "GLP-1関連ペプチドの生物化学的性質" PEPTIDE HORMONES IN PANCREAS. 9. 128-134 (1989)
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[Publications] 小出隆生,ほか: "ラットEGF特異RIAの確立とラット尿および組織内EGF成分" 消化管ホルモン(VIII). 625-632 (1989)
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[Publications] 長嶋知明,他: "バロシン:特異RIAの確立、組織内分布および作用" 消化管ホルモン(VIII). 382-388 (1989)
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[Publications] N.yanaihara編: "Peptide Chemistry 1989" Protein Researeh Foundation, 1-407 (1989)