1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63870105
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Research Institution | Tokyo Medical Dental University |
Principal Investigator |
安河内 幸雄 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (60037398)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 靖 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助手 (70225548)
北嶋 繁孝 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教授 (30186241)
大塚 毅 九州大学, 医学部, 助手 (50213773)
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Keywords | BsuEメチレ-ス / MHCマッピング / メチル化 / メチル化抵抗性NotIリンキングクロ-ン / X染色体 |
Research Abstract |
ゲノムDNAがNotI認識ヌクレオチドの5'側にCを持つ場合、BsuEメチレ-スとNotIを組合せることによりNotIによる切断が阻止されることが理論的に予想される。この系をヒトMHCのマッピングに応用し、その有用性を検討した。NotIで切断される少なくとも6つの断片のうち、ただ1つの断片を除いてメチル化によりNotIによる切断が阻止された。その結果2,000kbpあるいはそれ以上の大きな断片となった。またメチル化によりNotIによる切断が阻止されなかった断片についてDNA配列を調べた結果、理論通りにCGCG配列のオ-バ-ラッピングが存在しないことを確認した。次に部分的なメチル化によりSmithーBrinstiel法が適用できるか否かを検討した。BsuEメチレ-スによるメチル化の感受性は切断点によりいろいろであった。したがってその適用は限られていることが判明した。またBsuEメチレ-スーNotI系を用いてX染色体に特異的なメチル化抵抗性NotIリンキングクロ-ンを作製し、その特性を調べた。X染色体特異的なDNAクロ-ンをBsuEメチレ-スでメチル化後、NotIで切断できるクロ-ンにカナマイシン遺伝子を挿入することにより、メチル化抵抗性NotIクロ-ンを選択した。その結果全部で630のクロ-ンを得た。NotI側からDNA配列を決定することにより、全部で114の異なったリンキングクロ-ンを確認した。更にこれらのクロ-ンを分類するため、ヒトX染色体を部分的に持つものから全部持つものまでの雑種細胞系から調製したDNAブロットとハイブリダイゼ-ションを行なった。クロ-ンのうち56%くらいがX染色体由来であること、20%くらいが常染色体由来であること、および23%くらいが反復DNAとの交叉雑種形成のためどちらとも分類できないことが明らかとなった。またリンキングクロ-ンの20%くらいが、ゲノムDNA標品においてNotIで切断されなかった。
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[Publications] H.P.Arenstorf,et al.: "Construction and Characterization of a NotーBsuE Linking Library from the Human X Chromosome." Genomics.
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[Publications] H.Shukla,et al.: "Purification of BsuE Methylase and Its Application in Genome Mapping." Nucleic Acids Research.
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[Publications] Y.Chifu,et al.: "Genetic Analysis of β^0 Thalassemia in Japanese Family.Abstract." Acta Haematol.Jpn.53. 379 (1990)