1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63880028
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
三宅 正宣 大阪大学, 工学部, 教授 (20028971)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
見目 善弘 日本電気環境エンジニアリング, 部長
孫 鳳根 大阪大学, 工学部, 助手 (00029076)
三宅 千枝 大阪大学, 工学部, 助教授 (70028976)
桂 正弘 大阪大学, 工学部, 助教授 (60029113)
山本 忠史 大阪大学, 工学部, 教授 (70201845)
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Keywords | 高磁場磁気分離 / 常磁性 / ネオジム / 分離効率 |
Research Abstract |
本磁気分離法は、分離対象とする物質系内の各成分の磁性の違いを把え、強磁場内でこれらの成分に働く磁気力の差異から分離を行うもので、この技術の実用化の上で汎用性のある分離装置の製作と分離対象系の磁性状態の調整を含め、分離条件の最適化に関する基本データの集積がまず第一に必要である。この視点に立って立案した当初計画に従って以下の検討を行った。 (1)高磁場磁気分離装置の製作: ステンレス鋼細線を用いた磁気フィルターを内蔵する縦型磁気分離エレメントとこれに分離液の調整・供給系を組み合せた高磁場磁気分離装置を設計、製作した。この際、高磁場として既有の常電導電磁石および超電導電磁石による磁気分離試験が行えるよう特に配慮し、汎用技術としての手法の確立を目指した。 次に具体的な磁気分離試験により、製作した上記装置の性能評価と分離基本データを得るため、弱い常磁性の希土類元素ネオジムを対象に、その化合物を水中に分散させた分離液を用いて以下の検討を行った。 (2)分離系の基本調整: この調整として、分離種の磁気的調整とその分散状態等の調整があげられる。ネオジムシュウ酸塩では磁気的調整は必要でないが、ネオジム酸化物ではこれをシュウ酸塩に変換し、更に、変換生成したシュウ酸塩粒子の粒径等を調整する必要がある。これらについて具体的に実験し、基本データを集めた。 (3)磁気分離試験: 上記(2)の調整分離液を用いた分離試験を最大10KGの高磁場まで実施し、本装置による磁気分離の実証と、分離効率の磁場依存性、分離時間依存性等について基本データを得た。 以上の成果は当初計画における目標をほぼ達成している。 次年度には、更に種々の分離系について分離試験を実施し、特に、超電導高磁場における分離基本データを集め、この分離技術の確立を計る。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 三宅正宣: 日本原子力学会誌. (1989)
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[Publications] 山本忠史: 日本原子力学会誌. (1989)
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[Publications] 三宅千枝: 日本原子力学会誌. (1989)