1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63890009
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
大町 達夫 東京工業大学, 総合理工学研究科, 教授 (90126269)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
年縄 巧 東京工業大学, 総合理工学研究科, 助手 (00188749)
翠川 三郎 東京工業大学, 総合理工学研究科, 助教授 (00143652)
中村 豊 (財)鉄道総合技術試験所, 主任研究員
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Keywords | 地震防災教育 / 強震観測 / 地震記録の数値化 / 波形解析 |
Research Abstract |
昨年度中までに東京都練馬区と台東区内の2つの区立中学校、世田谷区の区民センタ-、東京理科大野田キャンパスおよび東京工業大学長津田キャンパスの5地点に7台のSMAC型強震計を設置した。今年度は新たに新宿区と国立市の2つの私立高校に強震計を設置し、現在、強震計の設置台数は9台である。近日中には武蔵野市、世田谷区の私立高校、および日本工業大学(埼玉県)に強震計を設置する予定である。1990年2月20日の伊豆大島近海地震では上記の観測点のうち、7台の強震計が作動した。現在解析作業にとりかかっている最中であるが、最大加速度は建物1階あるいは地下1階で10cm/s^2〜70cm/s^2程度、建物屋上(12階)では100cm/s^2を越える記録が得られている。 解析作業の流れは次のとおりである。(1)記録を回収する(2)マイラ-紙マットベ-スに密着焼付けする(3)イメ-ジスキャナを用いて数値化する(4)円弧補正・地震計の特性補正をする(5)フ-リエスペクトル、応答スペクトルを計算する(6)積分計算を行い速度波形、変位波形を求める(7)レ-ザプリンタ-を用いて波形、スペクトルを図形出力する(8)解析デ-タをフロッピ-ディスクあるいはストリ-マ-テ-プにストアする これらの解析はすべてパ-ソナルコンピュ-タ-上で行うことができ、簡便かつ低廉な作業が実現されている。 解析結果は実際に記録が得られている各機関にフィ-ドバックされる。各観測点ではどの程度の地震動強さであるか、あるいは観測点毎の記録を比較することによって地震動が地域によってどのように違うのか、等が認識され、市民の地震に対する理解、関心、知識の向上に役立たせる。現在は、観測点を増やし観測網の充実を進めるとともに、強震記録の蓄積を図っているところである。
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