2016 Fiscal Year Annual Research Report
無機ナノ粒子元素ブロックを用いるキラル高分子ハイブリッドナノ空間材料の創製
Publicly Offered Research
Project Area | Creation of Element-Block Polymer Materials |
Project/Area Number |
15H00769
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
藤原 尚 近畿大学, 理工学部, 教授 (30190101)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ポリチオフェン / ナノチューブ / 光アンテナ / ハイブリッド |
Outline of Annual Research Achievements |
ポリマーナノチューブ(PNT)は、分子認識、物質の輸送、反応場としての利用が期待できるナノ空間材料である。我々は、PNTに導入する機能性分子として、光アンテナ機能を持つポルフィリンに着目した。ポルフィリン含有モノマーをポーラスアルミナテンプレート細孔内で電解重合することで、ポルフィリンポリチオフェンナノチューブ1-PNTを合成した。次に、1-PNTを走査型電子顕微鏡 (SEM) と走査型透過電子顕微鏡 (STEM)を用いて観察したところ、直径約250 nm、空孔約190 nm、膜厚約30 nmのチューブ形状であることが分かった。1-PNTのUV-vis スペクトルを測定したところ、439 nm にポルフィリンのソーレー帯に基づく吸収、500~700 nm 付近にポルフィリンのQ 帯およびポリチオフェンに基づく吸収を観測した。光アンテナ機能を持つポルフィリン、ポリチオフェンおよび光触媒であるキラルTiO2 ナノ粒子を複合させたキラル有機-無機ハイブリッドナノチューブを合成することを目的として、ターチエニルポルフィリンとキラルTiO2 ナノ粒子とのテンプレート電解共重合を行った。その結果、直径約220 nm のキラルTiO2ナノ粒子ハイブリッドナノチューブの生成を確認した。そのUV-visスペクトルを測定したところ、427 nmにポルフィリンのソーレー帯に基づく吸収を、500~700 nm付近にポルフィリンのQ帯およびポリチオフェンに基づく吸収を観測した。このハイブリッドナノチューブのCDスペクトルにコットン効果が確認されたことから、キラリティーを有していることが分かった。このような、キラルハイブリッドナノチューブの合成は他に例がなく、特異なキラルナノチューブの中空空間を利用した、不斉認識や不斉光反応への新たな展開が期待できると考えている。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)