2016 Fiscal Year Annual Research Report
鉄五核触媒の分子構造制御に基づく低過電圧酸素発生
Publicly Offered Research
Project Area | Chemical conversion of solar energy by artificial photosynthesis: a breakthrough by fusion of related fields toward realization of practical processes |
Project/Area Number |
15H00889
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Research Institution | Institute for Molecular Science |
Principal Investigator |
正岡 重行 分子科学研究所, 生命・錯体分子科学研究領域, 准教授 (20404048)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 金属錯体 / 酸素発生 |
Outline of Annual Research Achievements |
酸素発生触媒の開発はその困難さから人工光合成を達成するためのボトルネックとなっている。これまでの研究により、多電子酸化還元能と酸素-酸素結合生成サイトを併せ持つ鉄五核錯体が、大きな過電圧が必要ではあるものの、高い触媒回転頻度で水から酸素を生成する触媒として機能することを明らかにした。そこで本研究では、この鉄五核錯体に適した化学修飾を加えることにより、酸素発生過電圧が劇的に低下した新規触媒の開発を目指した。具体的には、研究戦略(1)他種の金属イオンの導入による酸化還元電位の精密制御、研究戦略(2)解離性プロトンの導入による錯体への電荷蓄積の抑制、という2つの研究戦略に基づき、低過電圧で駆動可能な高活性酸素発生触媒の創出を目指した。その結果、研究戦略(1)では、鉄五核錯体の上下の鉄イオンを他の金属イオンに置換した新規鉄-他種金属五核錯体を合成することができた。同定は、単結晶X線構造解析、ESI-MS、元素分析を用いて行った。電気化学測定により、新規に合成した混合金属五核錯体が、鉄五核錯体と同様、多段階の酸化還元に対して安定に構造を保持できることが分かった。さらに、少量の水を添加した系において大きな酸化波を観測することができ、鉄五核錯体と同様、酸素発生触媒反応に対して有意な活性を有することが示唆された。研究戦略(2)では、解離性プロトンを導入した鉄五核錯体を合成し、その酸化還元挙動と酸素発生触媒能を評価した。その結果、鉄五核錯体からの電子放出に伴ってプロトンも放出するプロトン共役電子移動を示すとともに、プロトン解離に伴って電荷の蓄積が抑制されることが明らかになった。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)