2015 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロプラズマ・液体界面によるバイオメディカル・新材料の機能創発
Publicly Offered Research
Project Area | Plasma medical innovation |
Project/Area Number |
15H00903
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
山西 陽子 芝浦工業大学, 工学部, 准教授 (50384029)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | マイクロバブル / 反応性気液界面 / 遺伝子導入 / タンパク質結晶化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は新学術領域公募班におけるH25-26 年度の研究成果の一つである電界誘起気泡を発展させマイクロプラズマ・液体界面による遺伝子導入や癌細胞アポトーシス等を目的としたバイオメディカル分野に貢献する実用化デバイスの製作,及びプラズマ活性種凝集を利用した新機能材料生成への応用研究を目指すことを目標に研究を進めている. 研究実績として,これまで共同研究してきたA02班の産総研のグループとプラズマ誘起気泡による遺伝子導入の実験はデバイスの最適化により安定し再現性のある定量データを取得できたことにより,現在論文投稿の準備を進めている.特にエレクトロポレーションとの比較データを取得できたことは,新しい技術としてのインパクトのあるデータと成り得る.またアフリカツメガエルの卵母細胞だけに関わらず,ダイナミックレンジの大きい固さを有する植物等の対象においてもプラズマ誘起気泡によるインジェクション技術は大きな利点であることについてわかってきている. 今後は遺伝子導入における物理的穿孔や電界や圧力の影響についての機序解明を進めていくものとする. また,一方で,このような高負付加価値膜面の生成技術の開発により,バイオ・電子・化学・材料等の広い分野に貢献する技術開発を行うことについても,もう一つの目標としていたが,プラズマ誘起の気泡の反応性気液界面を用いたタンパク質結晶生成についても研究をスタートさせている.リゾチームにおいてプラズマ誘起気泡の結晶生成についてコントロールの条件よりも優位性が見られ,かつESR等の計測結果によりその結晶化のメカニズムの機序解明について,解析を進めている.プラズマ誘起による結晶生成技術は,より安定で再現性のあるタンパク質結晶生成技術へとつなげていくものとする.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまで共同研究を進めてきたA02班の産総研のグループとのアフリカツメガエル卵母細胞に対する遺伝子導入の技術は完成間近であり,現在の論文作成を初めている.デバイスの最適化を行ない安定性・再現性も増してきたことにより十分な定量的データを取得することに成功し,実用化へ向けた重要な知見を得ている.今後も,プラズマ誘起気泡による遺伝子導入の機序解明を行ない,物理的もしくは電気的穿孔のメカニズムについての解明,気泡圧壊における圧力計測を進めていく. また,プラズマ誘起の気泡の反応性気液界面を用いたタンパク質結晶生成についてもリゾチームにおいてプラズマ誘起気泡の結晶生成についてコントロールの条件よりも優位性が見られ,かつESR等の計測結果によりその結晶化のメカニズムの機序解明について,解析を進めている.プラズマ誘起による結晶生成技術は,より安定で再現性のあるタンパク質結晶生成技術へとつなげていくものとする.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,現在纏めているプラズマ誘起気泡による遺伝子導入についての論文を投稿し,さらに生体適合性の評価を進めていくものとする.また,遺伝子導入の機序解明として物理的もしくは電気的な穿孔メカニズムや,気泡圧壊現象を受けることによる圧力分布計測について評価を行っていく予定である. またプラズマ誘起気泡によるタンパク質結晶化においても結晶化優位性についての機序解明を行ない,分子が結晶化するメカニズムについて理解し,より安定かつ高品質な結晶生成へとつなげていくものとする.
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Research Products
(22 results)