2016 Fiscal Year Annual Research Report
多様な刺激に応答するπ組織体の構築
Publicly Offered Research
Project Area | pi-System Figuration: Control of Electron and Structural Dynamism for Innovative Functions |
Project/Area Number |
15H00982
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
村岡 貴博 東京工業大学, 生命理工学院, 助教 (70509132)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ポリエチレングリコール / 結晶多形 / 熱応答 / 環状分子 / 両親媒性分子 / 生体関連化学 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までの成果から、芳香族性部位とオリゴエチレングリコールを交互に連結した環状分子のうち、芳香族性部位ビス(フェニルエチニル)ベンゼンの一部に屈曲した構造を有する化合物において、温度に応答して結晶から結晶へ、または結晶から高次の液晶相への転移が示唆される結果が得られていた。本年度はその応用として、光学的な物性の変化について詳細に調べた。特に偏光についてのレタデーションに注目して調べた所、結晶から結晶への転移に応じて、レタデーションが変化した。このことから、本研究で開発を目指した、刺激応答π組織体について、熱応答結晶ー結晶転移に基づき、レタデーション特性をスイッチする温度応答性材料を開発することが出来た。 また、芳香族性部位とオリゴエチレングリコールを交互に連結し、リン酸エステル基を導入した鎖状、および環状分子について、水中でスモール単層ベシクルを形成することが明らかとなった。両者のトポロジー効果について調べた所、鎖状分子で形成されるベシクルの方が環状分子に比べて高い熱安定性を示すことが明らかとなった。天然のリン脂質では、環状構造の導入が膜安定性を向上させることが示唆されているが、それと逆に傾向を示す本研究成果は興味深い。本系では、環状構造はPEG鎖を用いて構築した。PEGは加熱により直線状構造へ変化する。環状構造の場合、このコンフォメーション変化により分子全体の立体構造が大きく変化し、膜を形成するパッキング構造が不安定化したと推察される。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(23 results)