2015 Fiscal Year Annual Research Report
ディスクリートなπグラフェンのテンプレート合成と機能性創出
Publicly Offered Research
Project Area | pi-System Figuration: Control of Electron and Structural Dynamism for Innovative Functions |
Project/Area Number |
15H01002
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
藤ヶ谷 剛彦 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (30444863)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 排熱利用 / ナノチューブ / 熱電変換 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度ではカーボンナノチューブ(CNT)をシート状に加工したフィルムに対するn型ドーパントについて既存の様々なドープ剤を検討し、n型空気安定性の効果を検討した。その結果、ベンズイミダゾール誘導体において高い大気下安定性を見いだした。詳細なメカニズムの解明は2年目に行うが、現段階では、ドープによって誘起されたアニオンを安定なカチオンがクーロン相互作用で保護することにより大気安定化がもたらされたと考察している。室温においては安定であることを確認しているが、100℃以上の高温においては安定化を確認していない。2年目に検証する必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
最もチャレンジングであった大気下安定なn型カーボンナノチューブシートの作製に成功したため。
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Strategy for Future Research Activity |
1.ナノ接点解析と制御(接点制御) 初年度に作製した接点の数の異なるシートに対し、熱伝導率等の物性を測定することで、バンドル化度や接点数の影響を調査する。「交差接点」と「束接点」の統計的な取り扱いから単位接点における電気抵抗、熱抵抗について明らかにする。本プロジェクトの最も重要な課題である。原子間力顕微鏡技術を用いて接点における電気抵抗や熱抵抗を実測する手法確立にも挑戦する。 2.伝導異方性解析・利用 初年度に導入した装置において熱伝導度を測定し、異方性について考察する。面内方向の熱伝導測定に関しては、測定の正確性を慎重に吟味しながら進める必要がある。研究1における接点の議論と融合することで面内方向、膜厚方向における接点数および熱伝導の相関を明らかにする。 3.初年度に達成した大気下安定n型化のメカニズムの検証を行う。
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Research Products
(17 results)