2016 Fiscal Year Annual Research Report
ディスクリートなπグラフェンのテンプレート合成と機能性創出
Publicly Offered Research
Project Area | pi-System Figuration: Control of Electron and Structural Dynamism for Innovative Functions |
Project/Area Number |
15H01002
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
藤ヶ谷 剛彦 九州大学, 工学研究院, 准教授 (30444863)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 排熱利用 / ナノチューブ / 熱電変換 |
Outline of Annual Research Achievements |
本領域研究で発見した大気下で安定なn型CNTを実現する低分子n型ドープ剤(o-MeO-DMBI)のドープ濃度依存性を検証した。その結果、これまでの50 mMドープより低い濃度の場合、1mMドープではn型化せず、5mMドープではn型化するものの空気安定性が発現せず、空気下安定なn型化を実現するためには25mM以上の濃度が必要であることが明らかとなった。X線光電子分光測定から25mMまではドーパントは全てドープに消費されていることが確認され、ドープが飽和することで初めて空気安定性を獲得できることが明らかとなった。これは単層CNTがドーパントで全て覆いつくされることが空気安定化に必要であることを示唆している。未解明の空気安定化メカニズム解明に一歩近づく重要な結果である。 また、当研究室で見出されている半導体性単層CNT抽出分子であるフラビンの大量合成を行った。およそ10gものフラビン分子の合成に成功し、大量抽出に向けた準備は整った。小スケールではあるが、単層CNT(名城ナノカーボン社製:e-DIPS、直径1.5nm)で半導体性単層CNT抽出実験を行ったところ、金属性単層CNTの除去が吸収スペクトルで確認できたことから、今後大量抽出の条件探索を見つけ、薄膜が得られる量を抽出する予定である。 また、直径が小さい単層CNTの方が大きなゼーベック係数が得られるという計算報告に基づき、平均直径1.0、1.5、2.0nm単層CNT(いずれも名城ナノカーボン社製:e-DIPS)の直径依存性を測定した。その結果、直径の最も細い1.0nmで最も高いゼーベック係数を与え、計算通りの結果が得られた。しかし、1.5nmの単層CNTが最も電気伝導度の高かったため、最も大きなパワーファクターを与えることが明らかとなった。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)