2015 Fiscal Year Annual Research Report
正常から病態へ ~脳動脈瘤の発生に関する多元計算解剖学的アプローチ~
Publicly Offered Research
Project Area | Multidisciplinary computational anatomy and its application to highly intelligent diagnosis and therapy |
Project/Area Number |
15H01102
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
新妻 邦泰 東北大学, 医工学研究科, 助教 (10643330)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 数値流体力学 / 脳動脈瘤 / くも膜下出血 / 多元計算解剖 |
Outline of Annual Research Achievements |
数値流体力学に関するデータベースを作成し(登録作業は継続中)、その中から比較的安定して解析可能と考えられる内頚動脈瘤の40例を抽出し、動脈瘤を仮想的に消去した上で動脈瘤が生じる部位における血流悪性度と血管脆弱性の関連性を検討した。 血流悪性度を定量化するflow abnormality indexに関しては、flow abnormality indexをなし、中等度、高度の3群に分けると、動脈瘤を仮想消去した部位では、90%以上が中等度、もしくは高度の血流悪性度を持つことが示唆された。本研究で示されたflow abnormality indexは、動脈瘤発生にも関与する可能性があると考えられているwall shear stressなどと比較しても、より高度に動脈瘤の仮想消去部位に相関しており、動脈瘤発生に関連するbiomarkerとして活用できる可能性が示唆された。 また、血管脆弱度に関しては、十分な数を集めて検討することはできなかったものの、脳動脈瘤発症者では高値を示す傾向が考えられた。十分な検討ではないものの、予備的な検討が行え、数を予定通りに増加させることにより動脈瘤発生との関連性が得られる可能性があると考えられた。 次年度にはデータベース作成を継続しながら、血流悪性度と血管脆弱度を、より数を増加させる形で評価・確立し、動脈瘤発生に関連するのリスク因子を明らかにしていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上述のように解析が進行しており、preliminaryではあるが動脈瘤発症と血流悪性度が関連している可能性も示唆されているため
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Strategy for Future Research Activity |
研究が順調に進んでいるため、引き続きデータを収集しながら解析を進める。
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Research Products
(2 results)