2016 Fiscal Year Annual Research Report
一次繊毛局在性GPCRのシグナル制御と輸送メカニズムの解明
Publicly Offered Research
Project Area | Cilium-centrosome system regulating biosignal flows |
Project/Area Number |
15H01215
|
Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
小林 哲夫 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教 (80433994)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 一次繊毛 / GPCR |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に引き続き、一次繊毛局在性GPCRの輸送メカニズムを解析し、以下の知見を得た。 1)セロトニン受容体Htr6の一次繊毛局在に影響を与えるタンパク質を探索した。Htr6を恒常的に発現する腎臓由来IMCD3細胞を樹立し、この細胞に対してsiRNAを用いた発現抑制によりHtr6の一次繊毛局在が減少する分子をスクリーニングした。その結果、10個の分子が同定された。2)1)の解析で得られた分子群とHtr6の結合を調べた。Htr6と各分子をHEK293T細胞に共発現し、免疫沈降実験により相互作用を評価した。その結果、ほぼ全ての分子がHtr6と結合し、その中でも4つの分子がHtr6と強く結合した。3)強く結合した分子とHtr6の結合特異性を調べるために、一次繊毛へ局在しないセロトニン受容体Htr7との結合を評価した。その結果、少なくとも2つの分子は、Htr7と比べてHtr6とより強く結合した。4)見出された2つの分子が相互作用するかを、2)と同様の免疫沈降実験で調べた。その結果、両者が共沈降することが分かった。 以上の結果から、見出された2つのタンパク質はHtr6を一次繊毛へ運ぶ役割を担うことが示唆された。今後は、2つの分子がどのように協調して働いてHtr6を一次繊毛へ輸送するか、2つの分子はHtr6のCTS(ciliary targeting sequence)を認識して結合するか、さらにHtr6以外の一次繊毛局在性GPCR輸送にもこれらの分子が介在するかを明らかにする必要が有る。
|
Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(4 results)