2016 Fiscal Year Annual Research Report
単一シリア内における動態と力学応答の共役を画像化する光学顕微鏡の開発
Publicly Offered Research
Project Area | Cilium-centrosome system regulating biosignal flows |
Project/Area Number |
15H01218
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Research Institution | Gakushuin University |
Principal Investigator |
西坂 崇之 学習院大学, 理学部, 教授 (40359112)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 分子モーター / 単一シリア / 光ピンセット |
Outline of Annual Research Achievements |
真核生物が発達させた特徴的な細胞器官である「シリア」は、メカニカルに溶媒の流れを生み出す装置でありながら、情報のフローをも制御するという驚くべき機能を持つ。シリア自体が情報を検知する例(不動繊毛など)もありながら、運動によって生じる流れが形態学的な特徴(ノードの動繊毛など)に直結するのだ、本課題では、これら躍動的なシリアの動態を精密に捉えるべく、単一シリアの内部における機能解析を可能にする新しい測定システムの構築を目指した。3次元の力学応答を精密に測定する独自技術をベースにし、最終的には外部からの摂動に対する機能応答の詳細を画像化する方法論を提案する。 平成28年度は以下の2つの測定に成功し、大きな研究の進展を見せた。① シリアの局所的な蛍光強度変化を測定する系の構築。励起レーザーを試料に対して急な角度で照射する遮光照明の技術により、背景光を極限まで抑え、蛍光蛋白からのシグナルを捉えることに成功した。従来の共焦点光学系を用いた観察方法に比べ、カメラの性能だけに依存した時間分解能を達成できるため汎用性が高く、また光ピンセットの光学系とも併用が可能である。② 3次元精密測定技術によるべん毛回転の高速撮影。繊毛の可視化に開発したシステムをべん毛による回転運動に応用し、微生物ハロバクテリウム・サリナラムのトルクの見積もりに成功した。直径 200 nm から 3μm までの蛍光ビーズをべん毛に直接結合し、菌体をガラス面に吸着させる。べん毛モーターの回転は、2次元では振動もしくは楕円軌道として観察されるが、再構成した3次元運動はきれいな円運動となった。正確な回転数を見積もることにより、アーキアモーターのトルクの精密測定に初めて成功した。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)