2016 Fiscal Year Annual Research Report
急性、慢性放射線腸障害におけるダイイングコードの解明
Publicly Offered Research
Project Area | Homeostatic Regulation by Various Types of Cell Death |
Project/Area Number |
15H01367
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
植松 智 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (50379088)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 放射線 / 細胞死 / 好酸球 / 線維化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、マウスの慢性放射線腸炎モデルを用いて、これまで有効な治療法のなかった放射線腸障害に対する全く新しい治療戦略の開発を目指した。好酸球を欠損しているΔdblGATAマウスにγ線腹部限局照射を行うと、12週における線維化が著明に抑制されていることが明らかになり、放射線による線維化に好酸球が必須の役割を果たすことが分かった。放射線照射によって、急性期だけでなく、慢性期にも陰窩部の細胞死が誘導されることが分かった。興味深いことに、急性期はアポトーシスであるのに対して、慢性期はネクローシスが誘導されていることがわかった。そして、ネクローシスによって死細胞成分が漏出し、中でもATPが陰窩直下に存在するα-SMA陽性の筋線維芽細胞を活性化し、好酸球遊走因子のeotaxinを誘導していることが明らかになった。そして、このeotaxinによって好酸球が粘膜下層に浸潤していた。筋線維芽細胞は、ATPに活性化されて、eotaxinだけでなく、GM-CSFを産生しており、これが粘膜下に浸潤してきた好酸球を著しく活性化し、その結果線維化の促進因子であるTGF-βの産生を誘導した。好酸球由来のTGF-βは、筋線維芽細胞からcollagen 1の産生を惹起した。一方、GM-CSFとeotaxinの共刺激によって、好酸球は脱顆粒した。脱顆粒成分の中でECPは筋線維芽細胞を活性化し、eotaxinを誘導するとともにTGF-βを活性化するMMP3,7,9を誘導することがわかった。Eotaxinはさらなる好酸球の遊走を、MMP3,7,9はTGF-βの作用増強によって線維化をさらに促進することが考えられた。以上のことから粘膜下層での好酸球と筋線維芽細胞の相互作用によって、positive feedback loopが形成され、放射線照射後の慢性期において線維化が段階的に進んでいくことが明らかになった。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(13 results)
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[Journal Article] G-CSF-induced sympathetic tone provokes fever and primes anti-mobilizing functions of neutrophils via PGE2.2017
Author(s)
Kawano Y, Fukui C, Shinohara M, Wakahashi K, Ishii S, Suzuki T, Sato M, Asada N, Kawano H, Minagawa K, Sada A, Furuyashiki T, Uematsu S, Akira S, Uede T, Narumiya S, Matsui T, Katayama Y.
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Journal Title
Blood.
Volume: 129(5)
Pages: 587-597
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] Fine Particles Induce Alveolar Macrophage Death and Interleukin-1α Release to Promote Inducible Bronchus-Associated Lymphoid Tissue Formation.2016
Author(s)
Kuroda E, Ozasa K, Temizoz B, Ohata K, Koo CX, Kanuma T, Kusakabe T, Kobari S, Horie M, Morimoto Y, Nakajima S, Kabashima K, Ziegler SF, Iwakura Y, Ise W, Kurosaki T, Nagatake T, Kunisawa J, Takemura N, Uematsu S, Hayashi M, Aoshi T, Kobiyama K, Coban C, Ishii KJ.
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Journal Title
Immunity.
Volume: 45(6)
Pages: 1299-1310
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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