2016 Fiscal Year Annual Research Report
臨界期を有する学習神経回路の遷移メカニズムの解明
Publicly Offered Research
Project Area | Mechanisms underlying the functional shift of brain neural circuitry for behavioral adaptation |
Project/Area Number |
15H01449
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
本間 光一 帝京大学, 薬学部, 教授 (90251438)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 神経科学 / 行動学 / 脳・神経 / 動物 / 薬学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、レゴブロックを親鳥に見立てた独自の刻印付け(刷り込み)の行動実験系を利用している。 本年度は、刻印付け記憶痕跡の脳内転座(遷移)メカニズムの解明を目指し、生化学的および生理学的な性状解析を行った。 IHMA領域は、IMMでの情報処理のあと、記憶の固定と想起に必要な情報を処理する大脳領域と考えられる。IMM-IMHA間の神経回路のウイルスを用いた経路選択的機能遮断法による破壊により、レゴブロックで作成した刻印付けオブジェクトに対する刻印付け学習の記憶の保持、遷移、想起におけるIMM-IMHA神経回路の必要性と役割を示した。遺伝子導入法は、代表者らのエレクトロポレーション法(Neuroreport, 18, 735-739 (2007))に加え、渡邉らの順行性および小林らの逆行性ウイルスベクターを用いた(松井ら PLoS ONE 7,e48730(2012), 木下らNature 487, 235-238 (2012))。次に刻印付け記憶の色と形の情報がIMMからIMHAにどの程度遷移したかを解析した。方法は、刻印付けオブジェクトの色のみ、または形のみを変えたオブジェクトを用意し、色に対する記憶と形に対する記憶が遷移する割合を定量的に測定した。 また、ニワトリ脳のIMM領域から調製した急性スライスに対するT3の効果を電場電位測定法によって調べたところ、T3の投与によるP波の増強を検出し、後シナプス応答の増強効果を示した。さらに、ホールセル記録を行いT3によるIPSC(抑制性シナプス後電流)の減少を示した。これらの生理学的解析から、T3はGABA-A受容体を介したCl-電流を減弱させることを示唆した。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)