2016 Fiscal Year Annual Research Report
立体構造から理解するRNAタクソノミ
Publicly Offered Research
Project Area | Neo-taxonomy of noncoding RNAs |
Project/Area Number |
15H01463
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西増 弘志 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 助教 (00467044)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 結晶構造 |
Outline of Annual Research Achievements |
II型CRISPR-Cas系にかかわるRNA依存性エンドヌクレアーゼCas9は、ガイドRNA(crRNAとtracrRNA)と複合体を形成し標的二本鎖DNAを切断する。近年、Cas9を利用した新規技術が開発され幅広い研究分野において利用されている。本研究では、最小のCas9のひとつであるCampylobacter jejuni由来Cas9(CjCas9)の結晶構造をガイドRNAおよび標的DNAとの複合体として決定した。結晶構造から、CjCas9のガイドRNAは三重らせんを含む予想外の構造をもつことが明らかになった。さらに、既知のCas9は非相補鎖の塩基をPAMとして認識するのに対し、CjCas9は相補鎖および非相補鎖の両方の塩基と相互作用することによりNNNVRYM配列をPAMとして認識していた。今回の結果は、CRISPR-Cas9の多様性を明らかにするとともに新たなゲノム編集ツールの開発基盤となることが期待される。V型CRISPR-Cas系にかかわるRNA依存性DNAエンドヌクレアーゼCpf1(Cas12a)が発見され、新たなゲノム編集ツールとして注目されている。Cpf1はCas9と異なり、TリッチなPAMを認識し、標的となる二本鎖DNAを切断し突出末端を形成する。本研究では、Cpf1の作動機構の解明をめざし、Cpf1-crRNA-標的二本鎖DNA複合体の結晶構造を決定した。結晶構造から、Cpf1は2つのローブからなる新規の構造をもつことが明らかになった。crRNAはステムループ構造をもつことが予想されていたが、シュードノット構造をもち、Cpf1によって認識されていた。さらに、連続したT塩基を含むPAM二本鎖は配列・構造特異的に認識されていた。さらに、Cpf1とCas9の構造比較から、これら2つのCRISPR-Casヌクレアーゼにおける共通性および多様性が明らかになった。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Structure of Cpf1 in Complex with Guide RNA and Target DNA2016
Author(s)
Yamano T, Nishimasu H, Zetsche B, Hirano H, Slaymaker IM, Li Y, Fedorova I, Nakane T, Makarova KS, Koonin EV, Ishitani R, Zhang F, Nureki O
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Journal Title
Cell
Volume: 165
Pages: 946-962
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research / Acknowledgement Compliant
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