2016 Fiscal Year Annual Research Report
動原体機能障害で発現するノンコーディングRNAの意義
Publicly Offered Research
Project Area | Neo-taxonomy of noncoding RNAs |
Project/Area Number |
15H01477
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
堀 哲也 大阪大学, 生命機能研究科, 准教授 (70550078)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 細胞生物学 / セントロメア |
Outline of Annual Research Achievements |
kdRNAが観察されたCENP-Sタンパク質遺伝子のノックアウト細胞において、セントロメアクロマチン構造に違いが存在するかどうか、セントロメアの位置決めに必須なCENP-Aのゲノム上の存在領域について、ニワトリZ染色体のセントロメアを対象に比較解析を行った。具体的には、抗CENP-A抗体を用いたChIPseq法によりセントロメアクロマチンの正確な位置の特定を行った。比較解析の結果、CENP-Sノックアウト細胞では細胞増殖を経る過程でセントロメアクロマチンの位置が正常細胞と比較し高頻度に動く現象を見いだした。この現象は、CENP-Uノックアウト細胞においても同様に観察された。CENP-S, -Uは動原体の構成因子であり、これらノックアウトを行っても細胞増殖は可能であるが、動原体構造が部分的に欠損すると考えられる。CENP-Sノックアウト細胞ではセントロメア上のCENP-H複合体タンパク質量の減少が観察され、CENP-Uノックアウト細胞ではCENP-H複合体タンパク質の塩抽出に対する安定性が減少することが分かった。これらの結果から、両ノックアウトで生じるCENP-H複合体の減少や不安定化が、セントロメアクロマチンが高頻度に動く原因の一つである可能性が示唆された。動原体は細胞分裂において微小管と結合し染色体分配を担う構造であるが、同時にセントロメアクロマチンをゲノム上の任意の場所に安定に維持する機能も担っていることを本研究により示した (Hori et al., J. cell Biol., 2017)。CENP-H複合体タンパク質の減少や不安定化、あるいはセントロメアクロマチンが高頻度に動く現象とkdRNAがセントロメアから生じる現象との関連は今後の課題であり、kdRNAのセントロメアクロマチン構築における役割解明に向けた重要な知見である。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] Acetylation of histone H4 lysine 5 and 12 is required for CENP-A deposition into centromeres2016
Author(s)
Shang, W. H. Hori, T. Westhorpe, F. G. Godek, K. M. Toyoda, A. Misu, S. Monma, N. Ikeo, K. Carroll, C. W. Takami, Y. Fujiyama, A. Kimura, H. Straight, A. F. Fukagawa, T.
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Journal Title
Nature communications
Volume: 7
Pages: 13465
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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