2016 Fiscal Year Annual Research Report
プロテアソームによる新生鎖分解の分子シャペロンによる制御
Publicly Offered Research
Project Area | Nascent-chain Biology |
Project/Area Number |
15H01531
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
伊野部 智由 富山大学, 大学院理工学研究部(工学), 准教授 (50568855)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | Unstructured領域 / プロテアソーム / 分子シャペロン / 新生鎖 / リボソーム品質管理 / 蛋白質分解 |
Outline of Annual Research Achievements |
1,Unstructured 領域結合分子シャペロンによるプロテアソームの新生鎖分解の阻害 本年度は異常新生鎖の分解制御に関わる分子シャペロンの研究に挑んだ。翻訳に何らかのエラーがあり翻訳伸長反応が止まってしまった異常新生鎖には、CAT-tailとよばれるUnstructured領域が取り付けられることが知られている。申請者はまず、異常新生鎖のC末端に見られるCAT-tailや塩基性アミノ酸より構成されるUnstructured領域の、プロテアソームによる分解に与える影響を調べた。その結果、塩基性アミノ酸残基には分解誘導効果はないものの、CAT-tailには強い分解誘導効果があることを明らかにした。このCAT-tailは分子シャペロンSis1と相互作用すると報告されているので、Sis1による分解阻害作用も検証している。
2,プロテアソームによる蛋白質分解を制御する「人工シャペロン」の開発 Unstructured領域への分子の結合や修飾(修飾化合物、リガンド、抗体)により、Unstructured領域の性質が変わり、分解が制御可能であることをこれまでに明らかにしている (Takahashi et al. (2015) ACS Chem. Biol.)。これを踏まえ、より汎用的にターゲット蛋白質選択的な分解阻害を可能にする細胞内抗体の利用を検討した。まずは既に確立した小型抗体断片Nanobodyを用い、Unstructured領域に抗原配列をもつモデル蛋白質の分解を阻害できるか確かめた。その結果、精製蛋白質を用いたin vitroの実験において、Nanobodyによりモデル蛋白質の分解が抑制できることを示した。さらに細胞内でNanobodyとモデル蛋白質を共発現し、小型抗体によるモデル蛋白質の分解抑制効果を検証している。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Conserved sequence preferences contribute to substrate recognition by the proteasome2016
Author(s)
Yu, H., Singh Gautam AK., Wilmington, S., Wylie, D., Martinez-Fonts, K., Kago, G., Warburton, M., Chavali, S., Inobe, T., Finkelstein, I., Babu, MM., and Matouschek, A.
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Journal Title
J. Biol. Chem.
Volume: 291
Pages: 14526-39
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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