2016 Fiscal Year Annual Research Report
新生鎖研究のためのリボソームin vitro人為選択技術の開発
Publicly Offered Research
Project Area | Nascent-chain Biology |
Project/Area Number |
15H01534
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
市橋 伯一 大阪大学, 情報科学研究科, 准教授 (20448096)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | rRNA / 人為進化 / 再構成 / リボソーム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではin vitro再構成技術を用いてribosomal RNAを人為進化させる方法の開発を目的とした。16S rRNAからの試験管内30S ribosomal subunit再構成と再構成翻訳システム、リポソーム、セルソーターを組み合わせることにより、再構成後により高い翻訳活性を持つ16S rRNAを選択することができた。選択実験を約10ラウンド繰り返した結果、翻訳活性の高い変異体を複数得ることに成功した。配列解析の結果、複数の固定変異が見つかった。そのうち1つの点変異は、それだけで翻訳活性を数倍上昇させることを見出した。この変異はこれまでの研究では、致死変異として同定されていた。自ら調べたところ、確かにこの変異を持つ16S rRNA遺伝子のみを持つ大腸菌は生育できなかった。この結果は、大腸菌内で致死の変異であっても、再構成系では高い活性を持つことを示している。さらにこの変異の影響を調べたところ、この変異によって30S ribosomal subunitの再構成頻度は大きくは変わっていないことが明らかになった。これに対し30S ribosomal subunitあたりの翻訳活性が上昇していることを見出した。本研究により16S rRNAを完全に試験管内で人為進化させる技術の開発に成功した。 さらに50S subunitについても同様な人為進化系を構築するために、Geobacillus stearothermophylusと大腸菌のキメラリボソームが翻訳活性を持つことも明らかにした。G. stearohermophylusの50S subunitは大腸菌とは異なり試験管内で再構成に成功していることから、この知見により50S subunitについても人為進化への道が開けたと考える。
|
Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|