2017 Fiscal Year Annual Research Report
Designed Chemical Probes for Clarification of Biological Function of Target Molecules
Publicly Offered Research
Project Area | Dynamical ordering of biomolecular systems for creation of integrated functions |
Project/Area Number |
16H00768
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
菊地 和也 大阪大学, 工学研究科, 教授 (70292951)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 化学プローブ / 生細胞イメージング / DNAメチル化 / 蛋白質ラベル化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度ではエピジェネティックな遺伝子発現制御に関与するDNAメチル化動態をイメージングする手法の開発を行った。メチル化DNA結合タンパク質であるMBDに着目し、当研究室でこれまでに開発したPYPタグによる蛋白質ラベル化手法を用いて、メチル化DNAに結合したときのみ蛍光を発するイメージング法を考案した。このイメージング法においては、MBD融合蛍光タンパク質を使う方法と比べて、メチル化DNAに結合しないタンパク質由来のバックグラウンドシグナルを低下させることが期待できる。そのため、新たなタンパク質ラベル化蛍光プローブとして、PYPタグに結合するリガンドと、DNAに結合した時に蛍光が上昇するDNA結合色素、オキサゾールイエローを組み合わせた化合物を設計、合成した。合成した蛍光プローブはMBPと融合発現させたPYPタグと速やかに反応し複合体を形成した。また、ゲルシフトアッセイの結果より、MBP-PYPはメチル化DNAに対して特異的に結合していることを確認した。さらに、蛍光スペクトル測定により、メチル化DNA存在下でMBD-PYPにラベル化した蛍光プローブ由来の蛍光強度が上昇することが分かった。これらの結果により、本蛍光プローブがメチル化DNAを特異的に蛍光検出可能であることが示された。培養細胞にMBD-PYPを発現し、開発した蛍光プローブを添加したところ、核内の一部から蛍光シグナルが観測された。この蛍光シグナルは、メチル化DNA阻害剤である5-アザシチジンで処理することで濃度依存的に減少した。したがって、本手法により、細胞内のDNAメチル化の動態をイメージングできることが示された。本イメージング法は新たなエピジェネティクス解析ツールとなることが期待できる。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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