2017 Fiscal Year Annual Research Report
Theoretical investigation on self-organization and function of light-harvesting complexes
Publicly Offered Research
Project Area | Dynamical ordering of biomolecular systems for creation of integrated functions |
Project/Area Number |
16H00778
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
東 雅大 琉球大学, 理学部, 助教 (20611479)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 自己組織化 / 光捕集複合体 / MDシミュレーション / シトクロムc / ドメインスワッピング / 液体の積分方程式理論 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は昨年度に引き続き、分子動力学シミュレーションを用いて、紅色光合成細菌の光捕集複合体のサブユニットB820の物性や自己組織化過程の解析を行った。昨年度に開発した、静電相互作用を減衰させた仮想的な状態を導入して結合自由エネルギーを計算する手法を様々な菌種由来のサブユニットB820に適用し、ポリペプチドの構造を壊すことなく結合自由エネルギーを計算することができた。現在、手法に由来する統計誤差の評価を行っている。また、自己組織化の過程についても引き続き解析を進めている。 また、本年度はシトクロムcのドメインスワッピング機構の解析も行った。シトクロムcは、ミトコンドリア内の呼吸に関わる反応において電子を伝達する役割を担うヘムタンパク質である。シトクロムcは、互いのC末端ヘリックスを交換するドメインスワッピングにより多量体を形成し、電子伝達の機能を失うことが知られているが、多量体形成のメカニズムは未だはっきりしていない。この多量体形成メカニズムの解明を目指して、分子動力学シミュレーションと液体の積分方程式理論を用いてシトクロムcの単量体と二量体の熱力学安定性の解析を行った。得られた計算結果は、実験とよく一致し、タンパク質の構造変化が二量体の不安定化に、また水和が二量体の安定化に寄与することを明らかにした。また、単量体と二量体の自由エネルギーの差を各残基ごとの寄与に分解にすることにより、正の電荷と負の電荷を持つ残基が、それぞれ二量体の安定化と不安定化に寄与することを明らかにした。さらに、2つのユニットをつなぐヒンジループも二量体の安定化に寄与することも明らかにしている。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(22 results)