2017 Fiscal Year Annual Research Report
超分子・生体分子の自己集合機構の理解のための量子シミュレーション手法の高度化
Publicly Offered Research
Project Area | Dynamical ordering of biomolecular systems for creation of integrated functions |
Project/Area Number |
16H00780
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
立川 仁典 横浜市立大学, 生命ナノシステム科学研究科(八景キャンパス), 教授 (00267410)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 量子シミュレーション / 超分子自己集合 / 歯車状両親媒性分子 / タンパク質 / 溶媒効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、超分子・生体分子における自己集合機構の解明を目指し、我々が構築してきた量子シミュレーション手法を高度化させ、領域内での実験グループとの密な議論に基づき、量子化学計算の立場からこの課題に挑む。具体的には1.量子シミュレーション手法の高度化と、それによる2.超分子・生体分子の自己集合機構の解明に向けた計算を実現した。 1.量子シミュレーション手法の高度化: (1A) 階層的手法の実装 QM/MM 法やPCM法などを高度化することにより、溶媒効果を考慮した計算を可能とした。(1B) 効率的サンプリング手法の実装 マルチプルタイムステップの導入により、幅広い空間・時間スケールでのサンプリングを試みた。 2.超分子・生体分子の自己集合機構の解明に向けて: (2A) 歯車状両親媒性分子の超分子自己集合 歯車状両親媒性分子の立方体超分子の安定性に対する溶媒効果・置換基効果、アダマンタン内包による四面体への自己集合機構、を系統的に探った。(2B) 低障壁水素結合(LBHB)たんぱく質の高次構造転移 光活性黄色タンパク質(PYP)において、LBHB付近の水素結合の振動状態に着目し、水素の量子効果、溶媒効果、温度効果を含めた大規模ONIOM計算を実現した。 以上により、我々の理論手法と実験研究者との有機的な結びつきによる共同研究も具体的に実施し、いくつかは既に投稿論文として発表しており、当該領域の研究推進に大きく貢献したものと自負している。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(27 results)