2017 Fiscal Year Annual Research Report
第一原理分子動力学法による界面のシミュレーション
Publicly Offered Research
Project Area | Science on Function of Soft Molecular Systems by Cooperation of Theory and Experiment |
Project/Area Number |
16H00835
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大戸 達彦 大阪大学, 基礎工学研究科, 助教 (90717761)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 第一原理分子動力学法 / 和周波発生分光スペクトル / 固液界面 / TMAO |
Outline of Annual Research Achievements |
第一原理計算の計算コストは高いが、モデルの任意性が少なく、従来の古典力場による取り扱いが難しい系に対しても計算を行うことが可能である。第一原理トラジェクトリから和周波発生(SFG)分光シグナルを計算するための速度・速度相関関数を本公募研究期間中に開発した[1]が、本年度はそれを溶液界面・固液界面に適用して微視的な界面の構造の探索を行った。はじめに、浸透圧調整物質として知られるトリメチルアミンオキサイド(TMAO)の水溶液と空気の界面について第一原理計算分子動力学シミュレーションを行った。得られたSFGスペクトルは実験とよく一致し、メチル基の対称伸縮振動に由来する強い負のピークが見られた。TMAOのメチル基は空気側に、酸素は水側に存在し、このような小さい分子でも疎水部・親水部の違いが現れることが明らかになった[2]。また、光触媒として知られる酸化チタン表面に紫外線照射したとき、OH基が界面に存在するかどうかが議論されている。我々はOH基がある場合とない場合での酸化チタン・水界面の和周波発生分光スペクトルを第一原理分子動力学シミュレーションから計算し、水素結合の強度が大きく変化することを示唆した。[3]。 [1] T. Ohto et al., J. Chem. Phys. 143 124702 (2015).[2] T. Ohto et al., Phys. Chem. Chem. Phys. 19 6909 (2017). [3] S. Hosseinpour et al., J. Phys. Chem. Lett. 8 2195 (2017).
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(13 results)