2017 Fiscal Year Annual Research Report
金属ナノプローブを用いた分子モーターの運動と構造変化の高速1分子計測
Publicly Offered Research
Project Area | Science on Function of Soft Molecular Systems by Cooperation of Theory and Experiment |
Project/Area Number |
16H00858
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Research Institution | Okazaki Research Facilities, National Institutes of Natural Sciences |
Principal Investigator |
飯野 亮太 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(岡崎共通研究施設), 岡崎統合バイオサイエンスセンター, 教授 (70403003)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 分子モーター / 1分子計測 / 光学顕微鏡 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.金ナノ粒子を用いた1分子計測の位置決定精度の改善:1分子計測における位置決定精度σは、理想的には像(点像分布関数)の広がりsと得られるフォトン数Nで決まる。sは200nm程度であり、1 Åの位置決定精度を達成するには400万個のフォトンが必要となる。しかし実際の計測では、画像のピクセルサイズaが有限で背景光の揺らぎ(標準偏差b)があることから、位置決定精度は理想的条件よりも劣る。我々は、上記のパラメーターを改善することで、波長532nmのレーザーで照明した直径40nmの金ナノ粒子の散乱像において、位置決定精度3Å、時間分解能0.5 msを達成した。 2.リニア分子モーターキチナーゼの高位置決定精度1分子計測:キチナーゼの1ナノメートルのステップを可視化することに成功した。また、様々な基質結合状態のキチナーゼのX線結晶構造解析を行った。さらに決定した構造を元に、全原子分子動力学シミュレーションを行った。これらの複合的な取り組みにより、キチナーゼの化学力学共役の素過程の詳細を解明することに成功した。 3.金ナノ粒子、銀ナノ粒子を用いたデュアルカラー1分子イメージング法の開発:金ナノ粒子と銀ナノ粒子のプラズモン共鳴の波長が大きく異なる。この性質を利用し、波長404nmと520nmのレーザーおよびデュアルビュー光学系を用いて金ナノ粒子、銀ナノ粒子を区別して同時に観察することに成功した。高速CMOSカメラと組み合わせることにより、ナノメートルの位置決定精度とマイクロ秒の時間分解能を達成した。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Rate constants, processivity, and productive binding ratio of chitinase A revealed by single-molecule analysis2018
Author(s)
Nakamura A, Tasaki T, Okuni Y, Song C, Murata K, Kozai T, Hara M, Sugimoto H, Suzuki K, Watanabe T, Uchihashi T, Noji H, Iino R
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Journal Title
Phys Chem Chem Phys
Volume: 20
Pages: 3010-3018
DOI
Peer Reviewed
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