2017 Fiscal Year Annual Research Report
構造設計に基づく新構造型の酸化物イオン伝導体開発
Publicly Offered Research
Project Area | Exploration of nanostructure-property relationships for materials innovation |
Project/Area Number |
16H00884
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
藤井 孝太郎 東京工業大学, 理学院, 助教 (30635123)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 酸化物イオン伝導体 / 新材料開発 / 結晶構造解析 / 構造設計 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では,結晶構造という情報を活かし,新しい構造型の酸化物イオン伝導体を開発することを目的としている.本年度は,新物質の純酸化物イオン伝導体SrYbInO4の発見,新構造ファミリーの酸化物イオン伝導体BaR2ZnO5 (R = Sm, Gd, Dy, Ho, and Er)およびCa0.8Y2.4Sn0.8O6の発見などに成功した.SrYbInO4は2014年に我々が発見した新構造型の酸化物イオン伝導体BaNdInO4から派生した組成の新物質として見出した.電気化学測定から,純酸化物イオン伝導体であることがわかった.また,構造解析からCaFe2O4型構造に属す物質であることがわかった.高温で測定した中性子回折データを解析して得られた結晶構造解析に基づき,イオン伝導経路についても考察した.BaR2ZnO5については,酸化物イオン伝導体の報告が少ないZn(亜鉛)含有化合物に注目して見出した.Rの元素が異なる複数の材料を合成し,最も電気伝導度の高かったR=Hoについて詳細な電気化学測定と中性子および放射光を利用した結晶構造解析を実施した.Ca0.8Y2.4Sn0.8O6は,Snを含む物質群のなかから計算を使ってイオン伝導性を見出した.合成,電気伝導度の評価(イオン伝導の評価),放射光X線回折を用いた構造解析により研究を行った. 本研究課題の戦略で,新しい酸化物イオン伝導体を複数発見できたことは,そのアプローチが有効であることを示している.”結晶構造”に基づき,これまでにないイオン伝導体を開発できることを明確に示せたと言える.
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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