2016 Fiscal Year Annual Research Report
電子受容性π共役骨格を持つ遷移金属錯体触媒を用いた分子変換反応の開発
Publicly Offered Research
Project Area | Precise Formation of a Catalyst Having a Specified Field for Use in Extremely Difficult Substrate Conversion Reactions |
Project/Area Number |
16H01013
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
三宅 由寛 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (00347270)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ポルフィリン / 酸化反応 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者らは最近、ジアザポルフィリン鉄錯体を用いたアルカンの触媒的酸化反応の開発に成功した。従来より知られているポルフィリン鉄錯体より高い触媒活性を示すことを明らかにした。これはジアザポルフィリンの高い電子受容性が効果的に作用した結果であり、当初設計した指針が妥当であったことを示している。 また、遷移金属ピリジノファン錯体の合成も検討し、ニッケルやコバルトを導入することができた。得られた錯体と種々の酸化剤との反応によりオキソ錯体が形成したことを質量分析により明らかにした。ニッケル錯体を用いたアルカンの酸化反応を検討したところ、反応が進行し、水酸化体が選択的に得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
ジアザポルフィリン錯体、ピリジノファン錯体いずれを用いた場合でもアルカンの酸化反応が進行することを見出したため。
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Strategy for Future Research Activity |
得られた知見を元に触媒活性の向上を目指す。また、現在用いている酸化剤(ヨードソベンゼン)の代わりに酸素や過酸化水素を用いた反応の開発も検討する。
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