2016 Fiscal Year Annual Research Report
超高Q値ボトル型光共振器によるフォトン-フォノン量子系
Publicly Offered Research
Project Area | Science of hybrid quantum systems |
Project/Area Number |
16H01054
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山本 俊 大阪大学, 基礎工学研究科, 准教授 (10403130)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 量子エレクトロニクス / 量子情報 / 量子光学 / オプトメカニクス / 微小共振器 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では微小光共振器の機械振動(フォノン)とフォトンのハイブリッド量子科学を推進し、ハイブリッド量子科学に不可欠な量子操作の基礎となるフォトン-フォノン量子系の実現を目指した研究を行っている。中心となる相互作用はパラメトリック過程に代表される非線形光学効果やフォトン測定技術である。本研究課題におけるフォノンは、シリカガラスからなるボトル型微小光共振器の機械振動である。光に対する非常に高い光閉じ込め効果による輻射圧によって、フォノンが生成される。レーザー冷却の技術を用いて、フォノンの基底状態まで冷却できれば、フォトン-フォノン量子系を実際に観測することが可能となる。本年度は室温・大気雰囲気下でこのボトル型微小光共振器の機械振動を光励起し、30Mhz~60Mhz程度のラディアルブリーシングモード(RBM)のフォノンを観測している。更に、これを利用したレーザー冷却の可能性を探索するためにポンププローブ実験を行い、サイドバンド分解冷却が可能であることがわかった。これによりLaser & Photonics Reviews誌(IF:7.49)に論文掲載となった。レーザー冷却性能の向上のためには、より高いフォノン振動数とフォノンのQ値を実現し、フォノンの長寿命化を図ることが重要である。本年度は、構造を見直すことで、より高いフォノン振動数を確認することができ、今後のレーザー冷却に期待が持てる結果を得ることができた。これに加えて、別のフォノンモードとしてより高い周波数をもつシリカ中の音響フォノンによるブリルアンレーザーを観測することに成功している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
研究計画も順調に進展し、当初予定していなかった新たな成果も見られた。
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Strategy for Future Research Activity |
計画の進捗状況は問題なく、このまま順調に進められると期待している。
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[Journal Article] Anomalous time delays and quantum weak measurements in optical micro-resonators2016
Author(s)
Motoki Asano, Konstantin Y. Bliokh, Yury P. Bliokh, Abraham G. Kofman, Rikizo Ikuta, Takashi Yamamoto, Yuri S. Kivshar, Lan Yang, Nobuyuki Imoto, Sahin Kaya Ozdemir, Franco Nori
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Journal Title
Nature Communications
Volume: 7
Pages: 13488
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research / Acknowledgement Compliant
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