2016 Fiscal Year Annual Research Report
生物機能中分子の細胞内への新規導入基盤の創出
Publicly Offered Research
Project Area | Middle molecular strategy: Creation of higher bio-functional molecules by integrated synthesis. |
Project/Area Number |
16H01145
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
二木 史朗 京都大学, 化学研究所, 教授 (50199402)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | エンドソーム脱出 / ステープルドペプチド |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、ペプチドや核酸を基盤とする中分子が次世代医薬品の候補として熱い視線を集めている。その特長である精密分子認識能を活かした細胞内の疾病関連分子相互作用の調節は、様々な医薬品の開発に結びつくが、これには中分子の細胞内送達が必要となる。研究代表者は、最近、細胞内輸送小胞(エンドソーム)に保持された抗体を、従来にない効率で効果的に細胞質に放出可能とする「エンドソーム不安定化ペプチド(L17)」を開発した(国際特許出願)。L17は、本領域研究で開発が期待される核酸や糖誘導体などの細胞内導入にも大きな威力を発揮すると考えられるが、中分子送達への応用性は十分検討されていない。本研究では、L17を生物機能中分子の細胞内送達に適用し、その有用性を確認する(目的1:新規エンドソーム不安定化ペプチドL17誘導体を用いた細胞内中分子送達)。一方、分子内架橋によりヘリックス構造を規制したステープルドペプチドが中分子医薬品のプロトタイプとして注目されている。細胞内移行性を有するペプチドも報告され、理由として架橋による分子全体の疎水性の向上が示唆されているが、詳細な検討はなされていない。本研究では、ステープルドペプチドの細胞内移行機序を理解し、構造規制中分子の細胞透過性向上のための設計指針を得るとともに、ステープルドペプチドを超える、新しい細胞内送達概念の創出につなげる(目的2:構造規制ヘリックスペプチドの細胞内移行機序の理解と細胞透過設計指針の樹立)。本年度はエンドソーム不安定化ペプチドL17の活性向上に関わる検討を行い、さらに高機能のペプチドを得た。また、ステイプルドペプチドの細胞内移行機序に関するエンドサイトーシスの関与に関して検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
エンドソーム不安定化ペプチドL17の活性向上に関わる検討を行い、さらに高機能のペプチドを得た。また、ステイプルドペプチドの細胞内移行機序に関するエンドサイトーシスの関与に関して検討した。
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Strategy for Future Research Activity |
L17および関連ペプチドの核酸送達への応用や、ステイプルドペプチドの膜透過性向上に関してさらに検討を深める。
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Research Products
(8 results)