2017 Fiscal Year Annual Research Report
Reconstruction of decadal-scale climate change and its relation to Solar activity during the Cretaceous
Publicly Offered Research
Project Area | Solar-Terrestrial Environment Prediction as Science and Social Infrastructure |
Project/Area Number |
16H01173
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
長谷川 精 高知大学, 教育研究部自然科学系理学部門, 講師 (80551605)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 太陽活動 / 気候変動 / 年縞 / 白亜紀 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,年縞を保存する白亜紀中期(約1億2千万年前)の湖成層である,モンゴル・シネフダグ層を対象に,年縞レベルの解析と微小領域化学組成分析を併せて行うことにより,白亜紀中期“温室期”における数年~千年スケールの気候変動と太陽活動の気候影響の実態解明を目的としている. 昨年度行った蛍光顕微鏡を用いた画像解析により,1090年分の夏季の藻類生産量の変動を復元し,その変動を周期解析した結果,約3~5年,11年,35~40年,90~125年,210~240年,そして350~400年の周期性が検出された.検出された周期のうち,約11年,90~125年,210~240年の周期性は,太陽黒点数の変動や宇宙線生成核種(14Cや10Be)の変動に見られる太陽活動周期(約11年のSchwabe cycle, 約88~105年のGleissberg cycle,約210年のde Vries cycle)と一致していた. そこで本年度は,より長周期の気候変動を検出することを目的に,走査型X線顕微鏡やマイクロXRFコアスキャナーを用いて,約25000年分と約13万年分の降水量指標(Ca/Ti)の変動を復元した.復元した降水量指標の変動を周期解析した結果,約400~500年、1000年、1450年、2000~2300年、3500~4000年の周期性が検出された。この約1000年、2000~2300年の周期性も太陽活動の長周期(約1000年のEddy cycleや約2300年のHallstatt cycle)と一致する。これらの結果から、太陽活動の変化が白亜紀の中央アジア地域における夏季の日照量や降水量の変動に影響を及ぼしていたことが明らかになった。 本研究成果の一部は1編の筆頭著者論文として国際誌に公表し,日本堆積学会等で口頭発表したほか,2編の筆頭著者論文として国際誌に投稿準備中である.
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(12 results)
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[Presentation] モンゴルの年縞湖成層から読み解く白亜紀中期“超温室期”の十年~千年周期の気候変動と太陽活動の気候影響2018
Author(s)
長谷川精, 安藤寿男, 勝田長貴, 村木綏, Ichinnorov N., 村山雅史, 山本鋼志, 太田亨, 長谷川卓, 山本正伸, 長谷部徳子, Heimhofer U., 池田昌之, 西本昌司, 山口浩一, 阿部文雄, 多田隆治
Organizer
日本地球惑星科学連合2018年大会
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