2016 Fiscal Year Annual Research Report
Crinophagyによる分泌顆粒膜融合経路のメカニズム解析
Publicly Offered Research
Project Area | Multidisciplinary research on autophagy: from molecular mechanisms to disease states |
Project/Area Number |
16H01194
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
板倉 英祐 千葉大学, 大学院融合科学研究科, 助教 (90754218)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | オートファジー / crinophagy / タンパク質分解 |
Outline of Annual Research Achievements |
Crinophagyは分泌顆粒とリソソームの膜融合を引き起こすことで、細胞内ホルモンを分解する経路である。しかしその分子メカニズムは全く解明されていない。よって本研究課題ではCrinophagyに関わる遺伝子を同定し、特に膜融合に関わる分子メカニズムを解き明かすことを目的とする。まずCrinophagyの簡便・定量的アッセイ法として蛍光タンパク質のpKaの違いを利用したアッセイ法を開発することで膜融合に働く因子を同定する。pKaの異なる蛍光タンパク質2種とホルモンを融合させたタンパク質をホルモン産生細胞に発現させたところ、分泌刺激に応じて、両蛍光は予想通り分泌され減少した。一方でリソソームを阻害すると蛍光量が増加することから、産生されたホルモンのすべてが分泌されているのではなく、一部はリソソームで分解されていることが示唆された。そこで、様々な刺激下で蛍光ラベルしたホルモンの挙動を観察したところ、ある種の生理活性物質を加えるとリソソームへ輸送されるホルモンが増加することがわかった。このことより、開発した蛍光ホルモンRatiometricアッセイ系を用いることで、crinophagyによるホルモンのリソソーム分解を簡便に測定できることが確認された。この系を利用して、どのような分子メカニズムが分泌顆粒とリソソームの融合に必要かどうかさらに検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
予定通り、哺乳類培養細胞を用いたcrinophagyのアッセイ法が開発できた。現在、ゲノム編集のための細胞を準備している。準備が整い次第、crinophagy遺伝子の同定を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
開発したアッセイ系を用いてcrinophagyの中心的現象である分泌顆粒とリソソームの膜融合の分子メカニズムの解明を行う。細胞内膜融合はSNAREタンパク質ファミリーが関わっていることが考えられるため、分泌経路に関わるSNAREタンパク質や、そのtethering因子などに着目している。具体的には、候補となる膜融合関連遺伝子を欠損した細胞をゲノム編集技術を利用して作成し、crinophagyアッセイ法により候補遺伝子を絞り込む。変化が見られた欠損細胞をさらに様々な細胞生物学的手法を用いて、crinophagyへの影響をより詳細に調べる。
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[Journal Article] Systemic Analysis of Atg5-Null Mice Rescued from Neonatal Lethality by Transgenic ATG5 Expression in Neurons.2016
Author(s)
Yoshii SR, Kuma A, Akashi T, Hara T, Yamamoto A, Kurikawa Y, Itakura E, Tsukamoto S, Shitara H, Eishi Y, Mizushima N.
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Journal Title
Developmental cell
Volume: 39
Pages: 116-130
DOI
Peer Reviewed
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