2017 Fiscal Year Annual Research Report
Roles of microautophagy in the mouse early embryogenesis
Publicly Offered Research
Project Area | Multidisciplinary research on autophagy: from molecular mechanisms to disease states |
Project/Area Number |
16H01201
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
和田 洋 大阪大学, 産業科学研究所, 准教授 (50212329)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ミクロオートファジー / エンドソーム / 膜融合 / 初期胚 |
Outline of Annual Research Achievements |
植物細胞や酵母では動物のリソソームと相同な細胞内小器官とされる「液胞」が発達している。私たちは、動物細胞でも「液胞」とよぶにふさわしい巨大なリソソームが形成されうること、「液胞」はミクロオートファジーというユニークなメカニズムによって形成されるオルガネラであること、を明らかにしてきた。マウス初期胚の上皮組織、visceral endodermにおいて、巨大リソソームがエンドソームを「飲み込む」現象=ミクロオートファジーが起きる。本研究ではエンドソーム・リソソームの膜融合に機能するHOPS/CORVET複合体のサブユニット、mVam8に着目した。 mVam8変異マウスでは、初期胚の上皮組織に特異的な巨大液胞、apical vacuoleの形成ができないとともに、胎生5日目に胚発生が異常となり致死となる。このとき、胚体外外胚葉(ExE)が特異的に形成不全となることを見いだした。ExEはCdx2を分化マーカーとして発現する。mVam8を欠損するtrophoblast stem cell (TSC)を樹立し、ExEのマーカーCdx2の発現を検討したところ、胚での表現型とは異なり、変異TSCではCdx2の発現は維持されている。ExEの分化と維持にはFgfシグナルが必須であるがmVam8欠損胚では、Erk1/2やRskのリン酸化は正常であった。mVam8変異胚ではmTORC1のシグナルが伝達されていない。しかし、TSCではmTORC1の薬理的阻害によってはCdx2の発現抑制は観察されなかった。 mVam8がapical vacuole形成を通して初期胚の組織構築と維持に関与することを明らかにすることができた。しかし、mVam8の機能、mTORC1シグナル伝達にあたえる影響とExEの分化と維持、の三者の分子メカニズムはいまだ解明できておらず、さらに研究を進める必要がある。
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Research Progress Status |
平成29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)