2016 Fiscal Year Annual Research Report
オートファジー終結因子Tag1の作動機序の探求
Publicly Offered Research
Project Area | Multidisciplinary research on autophagy: from molecular mechanisms to disease states |
Project/Area Number |
16H01202
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
野田 健司 大阪大学, 歯学研究科, 教授 (00290908)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | オートファジー / TORC1 / Pib2 / Tag1 / Rheb |
Outline of Annual Research Achievements |
オートファジーは栄養飢餓などにより誘導され、その制御の中心を担っているのがTORC1である。しかし、その上流でどのような分子機構が機能しているかは未知な部分が多い。我々は酵母細胞においてゲノムワイドなスクリーニングをすることにより、オートファジーが正常に誘導されるが、その終結に欠損をしめす変異体の同定に成功し、その原因遺伝子をTAG1と名付けた。Tag1タンパク質は液胞膜に局在し、その全長がその機能に必要であった。しかしながらTag1はTORC1の活性調節を介して機能するわけではないことが判明した。さらに我々は、TORC1の上流で働く新規に因子Pib2の同定にも成功した。Pib2はホスファチジル3リン酸結合タンパク質であり、それにより液胞膜に局在した。Pib2はTORC1と結合し、TORC1を液胞膜上にアンカーする役割も担っていた。その結合はグルタミン存在下に増強し、またPib2を含む複合体中にラジオアイソトープでラベルしたグルタミンは結合したがロイシンは結合しなかった。これらのことからPib2複合体はグルタミンを直接感知することで、TORC1の活性を調節する役割があることが示唆された。さらに哺乳類細胞において、TORC1がRhebによる活性化される機構として、リソソームに局在するTORC1がゴルジ体に局在するRhebとの間のオルガネラ間コンタクトが重要であるという新しい概念を提唱した。実際飢餓時にオートファジーが誘導される際、リソソームとゴルジ体間のコンタクトサイトの数が変動することを証明した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Atg13 のリン酸化の検出法に困難があり、Tag1の機能解析がやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
Atg13の様々なタグの付加や、リン酸化特異的抗体を使用するなど、工夫することでTag1の機能解析を推進する。
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[Journal Article] Gtr/Ego-independent TORC1 activation is achieved through a glutamine-sensitive interaction with Pib2 on the vacuolar membrane2018
Author(s)
3.Ukai, H., Araki, Y., Kira, S., Oikawa, Y., May, A. I., and Noda, T.
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Journal Title
PLoS Genetics
Volume: in press
Pages: in press
Peer Reviewed / Open Access
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