2016 Fiscal Year Annual Research Report
CREB-Arcシグナル活性化による長期記憶制御機構の解明
Publicly Offered Research
Project Area | Principles of memory dynamism elucidated from a diversity of learning systems |
Project/Area Number |
16H01268
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
尾藤 晴彦 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 教授 (00291964)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 脳・神経 / 記憶 / CREB |
Outline of Annual Research Achievements |
本公募研究は、CREB下流のArc誘導の意義探索に焦点を絞った研究である。具体的には、1)Arc KOマウスやconditional KOマウスを駆使し、「ポストシナプスNMDA受容体=>Ca2+ 流入=> CaMK活性化=> CREBリン酸化=>Arc転写誘導=>Arc産物のポストシナプスターゲティング」のCREBシグナリングの情報フローを生きたマウス個体脳で解明し、その破綻がどのような記憶異常をもたらすかを明らかにすることを目的とした。 初年度においては、Arc full KOマウスの解析を進め、恐怖記憶の長期相形成が低下することを明らかにした。さらに加えて、水飲み場の場所記憶のタスクをIntellicageでプログラムし、記憶の柔軟性についての詳細な記憶表現型解析を実施したところ、Arc発現が行動柔軟性を制御する制御因子である可能性が明らかとなった。これら表現型の表出に基づき、脳部位特異的にCre発現ウィルスベクターを注入し、Arc誘導が、1)恐怖記憶の長期記憶エングラム形成や、2)場所記憶の柔軟性にとって不可欠かを解明する手法の開発を行った。これにより、CREB-Arc活性化が引き起こす広範な神経ネットワークダイナミクスの長期記憶形成おける役割の解明が大きく進展した。一方、グルタミン酸受容体のシナプス制御についても、これまで全く見落とされてきた新たなルールが解明された。 本研究の成果の一部は、Okuno et al.として投稿中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初研究計画に基づき、CREB-Arc活性化が引き起こす広範な神経ネットワークダイナミクス変化に関する知見が得られつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度においても、計画通り、研究を遂行予定である。
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Research Products
(6 results)