2016 Fiscal Year Annual Research Report
多色カルシウム指示遺伝子を用いたグリア・神経細胞活動相関の可視化
Publicly Offered Research
Project Area | Glial assembly: a new regulatory machinery of brain function and disorders |
Project/Area Number |
16H01328
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
尾藤 晴彦 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 教授 (00291964)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 脳・神経 / グリア / カルシウム |
Outline of Annual Research Achievements |
グリア細胞では、従来は、活動が乏しいとされてきたが、最近の知見により、神経活動と連動した、電気的活動やカルシウム応答があることが示唆されている。しかし、神経活動とグリア活動の同時可視化は、技術的困難からまだ十分検討されていない。本研究では、これまでに開発を進めてきた多色Ca2+インディケーターを活用し、異なる色のCa2+インディケーターを神経細胞終末・ポストシナプス・グリア細胞などに特異的に発現させる技術の確立を試みる。平成28年度には、まず、多色・高速・線形Ca2+インディケーター各種を、アストロサイト特異的GFAPプロモータを含む、様々なプロモータの下流で発現するAAVウィルスベクター等を開発し、その実用性を検証した。つづいて、シナプス前・後における2重活動測定を実現するための予備的検討を実施した。緑・赤色、黄・赤色、緑・黄色の2重イメージングについて、1光子・2光子でのイメージングにおける最適化を進めた。プレ・ポストの同時イメージング条件を確立した上で、さらに、3色目のインディケーターをシナプス周辺のアストロサイトに発現するための技術的検討を実施した。 これに加え、シナプス酵素反応をYellow-to-Red FRETインディケーターにより可視化し、グリア細胞の活動動態を基底時蛍光の高い青色Ca2+インディケーターを指標に計測する、などの新規イメージング法についても、検討を進めているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初研究計画に基づき、グリア細胞における新規カルシウムセンサーの発現条件検討や同時可視化が順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度において、研究計画に従い、グリア活動と神経活動の同時可視化法の確立を進めて行く。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Simultaneous fast measurement of circuit dynamics at multiple sites across the mammalian brain.2016
Author(s)
Kim CK, Yang SJ, Pichamoorthy N, Young NP, Kauvar I, Jennings JH, Lerner TN, Berndt A, Lee SY, Ramakrishnan C, Davidson TJ, Inoue M, Bito H, Deisseroth K.
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Journal Title
Nat Methods.
Volume: 13
Pages: 325-328
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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