2016 Fiscal Year Annual Research Report
多次元輝度情報に基づいた形状認識・物体追跡技術の開発
Publicly Offered Research
Project Area | Resonance Biology for Innovative Bioimaging |
Project/Area Number |
16H01423
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
玉田 篤史 新潟大学, 研究推進機構, 准教授 (60270576)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | コンピュータビジョン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、時間軸を含めた多次元画像の輝度情報から、観測時空間内に存在する物体の形状および運動を数値的に解析する技術を開発することを目標とする。本研究課題では、コンピュータービジョンの最新の手法を導入することで、多次元輝度情報から求めたボクセルベースの詳細な形状情報・物理量を基にして、物体の抽出(抽象化)を行い、物体としての構造情報・運動情報を推定する技術を開発することを目的とする。申請者自身の研究対象である、神経成長円錐の運動解析、細胞内分子のトラフィック解析、神経軸索投射のトラッキング、膜電位・カルシウムの移動波の伝搬特性解析を具体例として選び、それぞれにおいて回転運動・渦巻き構造を検出することを目指して開発を行う。同時に、本領域内の班員と共同し、研究者のニーズに合った汎用性の高い画像解析手法の開発を行い、画像技術の標準化と領域外への発信に貢献することを目指す。本年度の研究では、画像解析技術の開発に関しては、1)微分干渉法による3次元ライブセルイメージング技術、2)物体の局所的な形状を識別する技術、3)物体の並進・回転運動を数値化して解析する技術の開発に取り組み、技術の基本的な部分を開発することに成功した。さらに、開発技術の個別事象への適用による技術の有効性の検証に関しては、3次元コラーゲンゲル培養下で起きる神経成長円錐フィロポディアの自律的右ねじ回転運動、および、2次元培養下での神経突起の右旋回運動を数値化することに成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
画像解析技術に関しては、計画通りに順調に開発が進んでいる。また、技術の個別事象への適用に関しても、神経細胞の系で開発技術が有効に適用できることを確認できている。以上のことから、おおむね順調に研究が進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、技術を改良していくと同時に、領域内の班員と共同で汎用性の高い画像解析技術の開発にも取り組む予定である。また、適用できる事象の範囲を神経細胞以外にも広げて、技術の有効性、汎用性を高めていく予定にしている。
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