2017 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子にコードされたPhyB-PIF系を用いた細胞機能の光制御技術の開発
Publicly Offered Research
Project Area | Resonance Biology for Innovative Bioimaging |
Project/Area Number |
16H01425
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Research Institution | Okazaki Research Facilities, National Institutes of Natural Sciences |
Principal Investigator |
青木 一洋 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(岡崎共通研究施設), 岡崎統合バイオサイエンスセンター, 教授 (80511427)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 光遺伝学 / Phytochrome / ERK / シグナル伝達 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、光により細胞内シグナル伝達系に摂動を与えるツールが開発され、細胞内シグナル伝達系を時間的に空間的に操作することができる強力な手法となりつつある。しかしながら、これまで報告されているもののほとんどは青色光を用いたものであり、GFPや多くのFRETイメージングと競合してしまうという欠点があった。そこで、本研究では「イメージングに用いることができる赤色光遺伝学システムの開発」を目的とした。 本研究では、赤色光/近赤外光に応答するPhytochrome B (PhyB)-PIF系に着目した。平成28年度は、PhyBに必要な発色団であるPhycocyanobilin (PCB) を哺乳動物培養細胞内にて合成するシステムを開発することに成功している。本年度は、このPCB合成系を用いて、培養細胞内のシグナル伝達系の可視化と光操作を同時に行う系の開発に試みた。ERKシグナル伝達系をPhyB-PIF系によって活性化/不活性化するために、PIF-CRafを光によって形質膜直下へと移行する系を開発した。これに、さらにERK活性の変化をFRETバイオセンサーEKAREVによって可視化することで、シグナル伝達系の可視化と光操作の同時解析に成功した。さらに、アクチン細胞骨格の制御因子であるRac1の活性を光操作する系も開発した。これはRac1の活性化因子であるTiam1を形質膜直下に移行させることで実装した。これにより、細胞の形態変化を誘導することにも成功している。これらの研究と並行して、分裂酵母やES細胞においてもPCB合成系が適用できることも示し、我々が開発したPCB合成システムの有用性を示すことができた。これらの結果をPNAS誌に発表した。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)