2016 Fiscal Year Annual Research Report
Design of FRET probes by the competitive fluorescence ligand assay and development of super-sensitive IP3 sensors
Publicly Offered Research
Project Area | Resonance Biology for Innovative Bioimaging |
Project/Area Number |
16H01433
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
谷村 明彦 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (70217149)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 蛍光センサー / イノシトール三リン酸 / FRET / イメージング / 蛍光リガンド |
Outline of Annual Research Achievements |
研究では、in vivo IP3イメージングや高速で起こる局所的IP3応答の解析を実現するために、新しいFRETセンサーの設計原理『CFLA』の応用や従来型IP3センサー『LIBRA』の改良によって高感度IP3センサーの開発を試みている。『CFLA』はリガンド(IP3)と蛍光リガンド(F-ADAあるいはF-LL)の競合を利用したIP3測定法である。これを応用してタンパク質に蛍光リガンドを結合させたtetheredリガンド型のIP3センサーを作成を計画した。このtetheredリガンド型IP3センサーのタンパク質部分として、IP3受容体のリガンド結合ドメイン(LBD)のN末端側に蛍光タンパク質(CFP)、C末端側にアビジン変異体(mSAあるいはscAvi)を融合させた遺伝子を作成した(CFP-LBD-mSA-YFPあるいはCFP-LBD-scAvi-YFP)。またF-ADAの結合によるFRET効率を増大させるために、CFPの円順列変異体をLBDの抑制ドメインに挿入した変異体を作成し、FRET効率が2倍程度に増大することを明らかにした。またリガンド部としてアデノフォスチン誘導体とアジド化したBiotinを各々有機合成し、それらをHuisgen環化付加反応で結合させたB-ADAの合成経路を確立した。この合成経路を利用して大量合成したB-ADAの作用によってCFP-LBD-mSA-YFPのFRET効率が増大による蛍光比の変化がおこることを確認した。 さらに蛍光リガンドの有機合成を必要としないtetheredリガンド型IP3センサーを開発するために、リガンドとして機能するペプチド(リガンド・ペプチド)を同定した。そのリガンド・ペプチドをLBDのC末端に付加したIP3センサーを作成したが、IP3によるFRETの変化は検出されなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究ではリガンドとしてLumioTagとADA誘導体を合成し、蛍光タンパク質部分のテトラシステインモチーフに結合させると言う当初計画を変更して、リガンド部としてビオチンADA誘導体(を合成し、蛍光タンパク質部分に付加したアビジン変異体に結合させたtetheredリガンド型IP3センサーの作成を試みた。計画変更によって、ビオチンADA誘導体の有機合成に時間を有すること、またそれに伴って機能解析の実施時期がH29年度になることが予測されたため、H28年度予算の一部を繰り越してH29年度に実施した。LBDとADAの結合モデルから、LBDの抑制ドメインにCFPを挿入することによってFRET効率の増大が予測された。そこで5種類のCFPの円順列変異体をLBDの抑制ドメインに挿入し、F-ADAの結合によって起こるFRET効率を約2倍に増大させることに成功した。これによって蛍光リガンド(F-LL)を使ったIP3測定法の改善が可能になっり、tetheredリガンド型IP3センサーの蛍光変化率も大きく改善できる可能性が示された。 高機能GEISの開発に使用するリガンド・ペプチドの同定に成功したが、それをLBDのC末端に付加したものではIP3によるFRETの変化は検出されなかった。これに関しては、リガンド・ペプチドの挿入部位の検討が必要である。
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Strategy for Future Research Activity |
合成に成功したB-ADAの作用によってCFP-LBD-mSA-YFPの蛍光比が変化することが確認されたことで、tetheredリガンド型のIP3センサーが実現可能であることが示された。今後、親和性が低いB-ADA誘導体を合成し、IP3と競合させることによってtetheredリガンド型のIP3センサーを作成する。さらにB-ADA誘導体に蛍光物質を付加した化合物(FB-ADA誘導体)を合成して、蛍光変化率が大きな蛍光センサーを作成する。 高感度GEISを作成するためにLBDに結合するリガンド・ペプチドを同定しが、それをLBDのC末端に付加した場合にIP3によるFRETの変化は検出出来なかった。これはLBDに対するリガンド・ペプチドの親和性が比較的低いことに起因すると考えられるので、リガンド・ペプチドのLBD分子内への挿入によって、IP3センサーに利用できる可能性を検討する。また、より確実な方法としてLIBRA型IP3センサーのリンカーや蛍光タンパク質の最適化によって高感度GEISを作成する。さらに、H28年度に成功したCFPの円順列変異体のLBD内への挿入に関する実験を発展させ、YFP円順列変異体との組合せや、LBDの立体構造変化に基づくIP3センサーを分子設計する。具体的にはLBD分子内への蛍光タンパク質の挿入によって高性能GEISの開発を試みる。また従来の細胞膜発現型センサーに加えて、細胞質発現型や小胞体発現型を作成することによって、IP3の時空間的濃度変化を解析する。
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Research Products
(26 results)
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[Journal Article] On the dynamical structure of calcium oscillations.2017
Author(s)
Sneyd, J, Han JM, Wang L, Chen J, Yang X, Tanimura A, Sanderson MJ, Kirk V, Yule D
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Journal Title
Proc Natl Acad Sci U S A,
Volume: 114
Pages: 1456-1461
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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[Journal Article] Highly Sensitive Measurement of Inositol 1,4,5-Trisphosphate by Using a New Fluorescent Ligand and Ligand Binding Domain Combination.2016
Author(s)
Oura, T, Murata K, Morita T, Nezu A, Arisawa M, Shuto S, Tanimura A
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Journal Title
Chembiochem,
Volume: 17
Pages: 1509-1512
DOI
Peer Reviewed
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