2017 Fiscal Year Annual Research Report
Systemic and local regulatory mechanisms of symbiotic organ formation in response to nitrogen
Publicly Offered Research
Project Area | Integrative system of autonomous environmental signal recognition and memorization for plant plasticity |
Project/Area Number |
16H01457
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
寿崎 拓哉 筑波大学, 生命環境系, 准教授 (40575825)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 植物微生物相互作用 / 根粒共生 / ミヤコグサ / 転写因子 |
Outline of Annual Research Achievements |
根粒共生における硝酸応答に関わる転写因子NRSYM1の分子機能を明らかにするための研究を行なった。nrsym1変異体を用いた解析から高濃度の硝酸に応答して引き起こされる根粒共生の多面的な抑制制御に関わることが判明した。次に、nrsym1変異体の原因遺伝子を特定し、NIN-LIKE PROTEIN (NLP)と呼ばれるタイプの転写因子をコードすることを明らかにした。植物は根粒共生に関する負の制御系を用いて、根粒共生に付随する利益と損失のバランスを保つことが知られている。代表的なものとして、Autoregulation of nodulation (AON)と呼ばれる根と地上部を介した全身的なシグナル伝達系を用いて、植物体あたりに着生する根粒数を成長に応じて適切に制御している。先行研究から、根粒数を制御する機構であるAONは、窒素栄養に応答した根粒共生の抑制にも関わっている可能性が示唆されている。野生型植物では、AONにおいて根粒菌の感染を根から地上部へ伝えるための根由来シグナルをコードするCLE-RS2遺伝子の発現が、根粒菌の感染だけでなく硝酸によっても強く誘導される。一方、nrsym1変異体では、硝酸を添加してもCLE-RS2遺伝子の発現は誘導されないため、硝酸に応答したCLE-RS2遺伝子の発現をNRSYM1が制御している可能性が示唆された。そこで、CLE-RS2遺伝子がNRSYM1の直接の標的遺伝子であるかを検証した結果、NRSYM1は硝酸に応答してCLE-RS2遺伝子の発現を直接誘導し、AONと同様の機構を用いて全身的に根粒の数を制御していることを明らかにした。
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Research Progress Status |
平成29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度が最終年度であるため、記入しない。
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