2017 Fiscal Year Annual Research Report
低ランク行列多元分解法による非経験的ナノ物性マッピング法の拡張と実装
Publicly Offered Research
Project Area | Initiative for High-Dimensional Data-Driven Science through Deepening of Sparse Modeling |
Project/Area Number |
16H01544
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
巽 一厳 名古屋大学, 未来材料・システム研究所, 准教授 (00372532)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 走査透過型電子顕微鏡 / 電子線エネルギー損失分光 / 非負値行列因子分解 |
Outline of Annual Research Achievements |
ナノテクノロジーに代表される材料科学の分野において,多様な機能を発現させる各部位のダウンサイジングが量子力学の教える限界にまで達しつつある.このために機能材料開発及び機能発現機構解明にはナノメートルレベルでの分析が不可欠となっている.原子サイズレベルに絞った電子ビームを探針として用いる走査透過電子顕微鏡(STEM)とそれに付随する各種分光は,今やこの分野の世界的標準ツールとなっている.STEMに付随する電子分光(エネルギー分散型X線分光(EDX)及び電子エネルギー損失分光(EELS))で得られる3次元スペクトルデータI(x,y,E) ((x, y)は薄片試料上の電子プローブ位置,EはX線や電子線のエネルギー)は,各(E)点ごとに試料像を顕すためスペクトラムイメージ(SI)と呼ばれる.SIに含まれる化学状態を表す成分スペクトルを高効率かつ一意的に抽出する手法を開発することを本研究の目的としている. 各点から得られるスペクトルデータは,異なる化学状態に対応する少数の純スペクトル成分の一次結合で近似できる.この近似に基づき,一般的な電子顕微鏡分光データのモデリングに基づく非負値行列因子分解(NMF)を提案した.リチウム2次電池正極材料や生体における骨形成基板となる窒素添加したチタン酸化物など,広範な材料系においてこの解析手法は成果を挙げてきており,今後も,例えば分析領域の材料の不良個所や,マクロ特性の発生個所の可視化が従来に比較してよりロバストに実現されるものと期待される.
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)